 【 ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ短調 Op. 45 】
グリーグ,エドヴァルト・ハーゲループ 〔ノルウェー〕 (1843.06.15〜1907.09.04) 64歳

グリーグは、ヴァイオリン・ソナタを3曲書いた。
第1番 ヘ長調 作品8(1865年) 第2番 ト長調 作品13(1867年)
1887年に出版された第3番は、1878年ごろ 着手されたと伝えられているが、ベルゲン近郊の トロールハウゲン(妖精の丘)に移り住んだ 次の年の1886年に完成した。 3曲の中では、演奏される機会が一番多い。
美しい自然に囲まれたトロールハウゲンは、 グリーグ夫妻の温厚な人柄も相まって、 多くの友人達が訪れた。
その中の一人のイタリアの女流ヴァイオリニストの テレジーナ・トゥアの演奏に魅了され、 このヴァイオリン・ソナタを書いたといわれている。
円熟した手法による、非常に力強い作品で、 フランスの批評家クロッソンは、もしグリーグが この他になにも作曲しなかったとしても 彼の名は後世まで伝えられるだろうと言っている。
1887年12月10日にライプツィヒでロシア人の ヴィルトゥオーゾ、アドルフ・ブロツキーによって 初演された。
第1楽章は、情熱的な激しい第1主題と 抒情的で美しい第2主題の対比で構成されている。
抒情的なピアノのソロで始まる第2楽章は 3部形式で、真ん中はスケルツォ風で 軽快なモリス・ダンスがピアノの切分音の 伴奏で奏される。
生き生きとした激しい最終楽章は、ヴァイオリンと ピアノに軽妙な掛け合いが行なわれる。 コーダで気ぜわしく次第に強くなり、 燃え尽きるように終わる。
第1楽章 Allegro molto ed appassionato 第2楽章 Allegretto espressivo alla romanza 第3楽章 Allegro animato

(ヴァイオリン)ジュリアン・ラクリン (ピアノ) レイフ・オヴェ・アンスネス ♪ 私が聴いた音源 ♪
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