 【 ジプシーの歌 Op. 103 】
ブラームス,ヨハネス 〔独〕 (1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓病

ブラームスは、ハンガリー・ジプシーの要素を 取り入れた音楽を好んで作曲したが、 「ジプシーの歌」はピアノ伴奏をもつ ソプラノ、アルト、テノール、バスの4つの 声部のためのもので、11曲からなっている。
第1曲 「おおジプシーよ」 第2曲 「浪だつリマ」 第3曲 「いつかご存知」 第4曲 「神様、あなたは知っておいでだ」 第5曲 「日焼けした若者」 第6曲 「三つの赤いバラが」 第7曲 「聖なる誓い」 第8曲 「ほら、風が」 第9曲 「だれも私を見ようとしない」 第10曲 「月もその姿を」 第11曲 「赤い夕焼雲」
全11曲は、ハンガリー・ジプシー的な性格を もっていて、全て四分の二拍子で書かれている。 ジプシーの感傷や情熱を示す点で一致し、 動機的、調的にも関係づけられているが、それぞれ 異なる技巧を駆使していて、どの曲も一つとして 同じ色彩感覚を示していない。
形式、旋律、リズム、そして和声は、単純で 親しみやすく、ブラームスの数多い声楽曲の中で、 最もひろく愛好されうるものとして役立っている。
1888年11月26日にロンドンの 「月曜ポピュラー・コンサート」で初演された。
ブラームスの「ジプシーの歌」は、この曲の他にも 作品112の6つの四重唱曲の後半の4曲も 同じ題名をもっている。
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