[PREV] [NEXT]
...... 2024年11月23日 の日記 ......
■ 《交響的印象》   [ NO. 2024112301-1 ] or

【 交響的印象「スペインの庭の夜」】

ファリャ,マヌエル・デ 〔西〕
(1876.11.23〜1946.11.14) 69歳



二十世紀前半におけるスペイン最高の
作曲家であるファリャは、148年前の
11月23日にスペインのカディスで生まれた。

彼は、初めピアニストであった母から
ピアノを学んだが、17歳のときに初めて交響曲の
演奏を聴き、感激して作曲家を志した。

作曲家になるためパリに留学したかったが、
経済的理由が許さず、スペインで活躍していた。
29歳の夏、やっと憧れのパリに行くことができ、
フランスの作曲家たち(ドヴュッシー、デュカス、
ラヴェル、)と交友することができた。
パリに留学していたスペインのアルベニスを
知ったのもそのときだった。

彼の作品は、アルベニスやグラナドスのように、
スペインの民族音楽をそのまま素材としないで、
それらを消化し、その雰囲気を持たせている。
両親が北部系と南部系だったことが、
素材の幅を拡げ強い民族的色彩を失わず、
洗練された音楽を作ることが出来たようだ。

63歳のとき、スペインを離れアルゼンチンに
渡ったが、6年後にコルドバ地方の
アルタ・グラシアで69年の生涯を閉じた。

交響的印象「スペインの庭の夜」は、ピアノと
管弦楽のための作品で、「恋は魔術師」「三角帽子」
とならんで、ファリャの代表的な作品である。

「スペインの庭の夜」の企画は、フランス留学中に
始まっていたが、完成したのはスペインに帰国して
2年後の、40歳のときだった。

この曲は、当時フランスで流行していた
印象主義音楽の影響を強く受けた作品である。
彼が好んで用いた、南スペインのアンダルシア地方の
民族舞曲のリズムや旋律的特性、民族楽器の
音調が素材とされている。

アンダルシア地方は、昔アラビアが統治していたころの
東洋的な音楽に、ジプシーの影響も加わった
特徴ある民族音楽をもっていた。

この曲は、3つの題材からできていて、
アラビア式の宮殿や庭園が浮かび上がってくる。
きらびやかなピアノとオーケストラの音色が
庭園に流れる水の涼やかな印象を感じさせる作品。

1、ヘネラリーフェにて

グラナダにあるアルハンブラ宮殿の中にある、
豪華なアラビア風の建物で庭園も美しい。
昔アラビアの王や王妃が避暑のために建てた
別荘のヘネラリーフェの印象。

2、遠くにきこえる舞踏

東洋風な異国情緒にあふれたジプシー舞曲の
印象を描いたノクターン。

3、コルドバの山の庭にて

アラビアのアブデラマン三世が寵姫のために築き、
彼女の名をとったメディアナ・アサハリ宮殿は
コルバドに続く連山の中で、一番美しい宮殿と
庭園といわれていたが、その印象から作られた。



(ピアノ)アリシア・デ・ラローチャ
(管弦楽)スイス・ロマンド管弦楽団
(指揮) セルジュ・コミッショナー
       ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: