 【 交響詩「ある伝説」Op. 9 】
シベリウス,ジャン 〔フィンランド〕 (1865.12.08〜1957.09.20) 91歳 脳出血

シベリウスは民族音楽の作曲家だが、 祖国のフィンランドの民謡を用いた作品は書いてない。
祖国の古い伝説に基づいた交響詩「ある伝説」は、 彼が書いた最初の交響詩で、シベリウスの 出世作ともいうべく、この曲によって、 彼の名は広くフィンランド国外に紹介された。 音詩「エン・サガ」とも呼ばれる。
北欧の神話や伝説の雰囲気をオーケストラ作品に することを考えたシベリウスは、大規模な 交響詩といえる作品を書こうとした。
フィンランドに伝わる数々の伝説の雰囲気と そこから喚起されたファンタジーを音で綴り揚げた ポエムと考えることができる作品となっている。
音楽の性格は、力強い英雄の物語とその悲劇を 暗示するかのように、暗い悲痛な音調に 貫かれているが、具体的な物語はない。
この曲は、ウィーン留学から帰国した1892年、 アイノ・ヤーネフェルトと幸せな結婚をした 27歳の年に作曲された。
初版の初演は作曲した翌年の1893年に シベリウスの指揮で行われたが、 改訂版は1902年11月3日に、 ヘルシンキで初演された。

(管弦楽)フィンランド放送管弦楽団 (指揮) エサ=ペッカ・サロネン ♪ 私が聴いた音源 ♪
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