 【 ピアノ・ソナタ イ長調 K. 331 】
モーツァルト,ヴォルフガング・アマデウス 〔墺〕 (1756.01.27〜1791.12.05) 35歳 ショルツ,パウル 〔独〕 (1889.08.21〜1944.10.02) 55歳

ショルツは、1913年にベルリン高等音楽学校を 卒業後、東京音楽学校ピアノ教師として着任した。 以来東京に住み、ピアニスト、教師として活躍した。
30年にわたり、日本のピアノ界ならびに、 ピアノ教育に尽くした功績は大きい。
80年前の10月2日に東京で55年の生涯を閉じた。
1909年(明治43年)にルドルフ・ロイテルが、 東京音楽学校ピアノ教師として着任したが、 彼の後任として来日したのがショルツだった。
モーツァルトのピアノ・ソナタは、ピアノのレッスンには 欠かせないが、K. 331はモーツアルトの ピアノ・ソナタのなかで、もっとも有名な曲である。
モーツァルトの活動は、ピアノという楽器と切り離せない 関係にあったが、彼が子どものころに弾いていたのは、 ハープシコード(イタリア語でチェンバロ、フランス語で クラブサン)で、後年は今のピアノの前身にあたる ハンマーフリューゲルを使っていた。
彼はこの楽器で、ウィーンの楽壇にデビューし、 ピアノの演奏家として活躍、また教師として 多くの優れた弟子を育てあげたのだった。
ピアノの独奏曲としては、20曲ほどのピアノ・ソナタの 他、4曲の幻想曲、16曲の変奏曲、さらにロンド その他の小曲がこの楽器のために作曲されているが、 4手用や2台のピアノの作品もある。
「ピアノ・ソナタ イ長調 K. 331」は、ソナタといっても、 ソナタ形式の第1楽章に始まり、緩やかな 中間楽章をはさんで、フィナーレに続く正規の 楽章構成をもっていない。
第1楽章は、主題と6つの変奏曲からなり、この楽章も このソナタをポピュラーなものにするのに成功している。
第2楽章も普通と異なり、トリオがついた 規模の大きなメヌエット楽章である。
終楽章である第3楽章が「トルコ風に」と記されていて、 当時ウィーンその他ヨーロッパの各地で流行していた 東方風のスタイルが、巧みに取り入れられている。
この曲は1778年の夏、モーツァルトがパリに 滞在中に作曲したものとされている。
第1楽章 Theme and Variations: Andante grazioso 第2楽章 Menuetto 第3楽章 Alla turca: Allegretto

(ピアノ)クリストフ・エッシェンバッハ ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|