【 組曲「アルルの女」第1組曲 第2組曲 】
ビゼー,ジョルジュ 〔仏〕 (1838.10.25〜1875.06.03) 36歳 敗血症
ドビュッシーに「彼はあまりにも若く死んだ」と 言わせたビゼーは、149年前の6月3日パリ近郊の ブジヴァルで敗血症のため36年の生涯を閉じた。
「僕は今にもまして、モーツァルトとロッシーニが 最も偉大な音楽家であることを確信する。 ベートーベンとマイアベーアとを讃美するが、 僕の本性はドラマティックな熱情よりも、単純で 軽い音楽にむいているようだ」と彼は書いている。
モーツァルトの優雅さ、ロッシーニの軽快さに加えて、 彼が尊敬していたベートーベン、また形式上では ハイドンの影響が感じられる作品を残した。
ビゼーは1857年にローマ大賞を獲得している。 ローマのフランス・アカデミーに留学し、1860年まで 逗留して、イタリア中を旅行している。
彼は死に先立って、後世に残すべきでないと思った 作品を、全部消却してしまった。
34歳のときに作られた「アルルの女」は、 フランスの文豪ドーデーの戯曲「アルルの女」の 劇中音楽として27曲の管弦楽曲が作られた。 その中から4曲を選んでビゼーが大管弦楽用に 編曲したのが第1組曲。
第1曲ー前奏曲 第2曲ーメヌエット 第3曲ーアダージェット 第4曲ー鐘
ビゼーの死後、友人のギローが編曲したのが第2組曲。
第1曲ー牧歌 第2曲ー間奏曲 第4曲ーファランドール
ハープの伴奏でフルートが奏でる非常に優美な 第3曲のメヌエットは、原作の劇中音楽にはなくて、 ビゼーが作曲した歌劇「美しきパースの娘」から エルネスト・ギローが第2組曲に入れたものである。
「アルルの女」の音楽は、美と真実に溢れた音楽で ビゼーの名作たる歌劇「カルメン」の音楽とともに 不朽の名曲である。
(管弦楽)フランス国立管弦楽団 (指揮) 小澤征爾 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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