 【 2つのロシアの主題による交響曲 】
グリンカ,ミハイル・イヴァノヴィチ 〔露〕 (1804.06.01〜1857.02.15) 52歳

ロシア国民楽派の祖であると同時に ロシア・シンフォニズムの確立者であったグリンカは、 地主の父の息子として、220年前の6月1日に ユモレンスク州で生まれ、少年時代を 生地の村で過ごした。
近くに住んでいた叔父が、農奴で作った小編成の 吹奏楽団をもっていたので、グリンカの家の催し事の ときなどには、この楽団がやってきて、 ロシア民謡の編曲などを演奏した。
少年時代にこうした民謡に親しんだことが、 やがて彼を国民音楽の創造に向かわせた 第一歩であったろうと後にグリンカは 〈自叙伝〉の中で回想している。
ロシアの最初のオペラ「皇帝に捧げた命」は 1836年に作曲したが、部分的には ロシア民謡に基づいている。
彼は1830年から4年間、イタリアで過ごした。 そして、ロシアへの帰国を前にベルリンで 作曲したのが「二つのロシアの主題による交響曲」で、 グリンカの長い旅の終わりに作られたこの曲は、 ロシアへの郷愁が、色濃く感じられる作品である。
交響曲と銘打ってはいるものの、単一楽章の 演奏会用序曲のような作品となっている。

(管弦楽)BBCフィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ヴァシリー・シナイスキー ♪ 私が聴いた音源 ♪
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