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...... 2024年05月27日 の日記 ......
■ 《 ヴァイオリンの魔術師 》   [ NO. 2024052701-1 ] ch

【 モーゼ幻想曲 MS. 23 】

パガニーニ,ニコロ 〔伊〕 咽頭癌
(1782.10.27〜1840.05.27) 57歳



稀代の名演奏家で、ヴァイオリンの鬼神といわれた
パガニーニは、十九世紀最大のヴァイオリン奏者の
ひとりだが、その一生は不明確な点が少なくない。

イタリアのジェノバで生まれ、184年前の5月27日に
咽喉癌のため、ニースで57年の生涯を閉じた。

彼の学習はいつの場合も極めて短期間であるが、
その期間は激しく集中的におこなわれていた。

名人芸的演奏効果と強烈な表現性で演奏される
パガニーニの奏法は、その直接の流れをくむ流派が
ないため彼一代で消滅した。

ギターの名手でもあったパガニーニは、最初ギターと
ヴァイオリンの両立を考えていたが、10代の後半に
ヴァイオリン1本で生きる決意をしている。

パガニーニといえば、奇異な伝説的エピソードが多い。
19歳のころから4年間、ある貴婦人と同棲し、
この間、バイオリンを放棄してギターに没頭、演奏会から
全く姿を消している。

再びバイオリンをとり演奏活動を開始してから、ナポレ
オンの妹のバッキオッキにルッカに招かれ、そこの
宮廷オペラ指揮者を3年間務めた。

その後、外国への演奏旅行を試み、活発な演奏活動が
続いたが、50歳のころから健康がすぐれず、
晩年はほとんど演奏不可能な状態になり、富と名声と
恋愛で数多くの逸話を残して、世を去った。

パガニーニは多くの作曲家に多大の影響を与えているが、
リストは、パガニーニの演奏を聴いて、「パガニーニは
『ヴァイオリンの魔術師』だ。
私は『ピアノの魔術師』と呼ばれるようになりたい」と
言ったとか・・・

パガニーニの曲は、イメージによる作品、
主題による作品として、ショパン、リスト、シューマン、
ブラームス、ラフマニノフなどによって、
多くの作品が作られている。

「長い髪と、鋭い眼光と、怪しく粗暴な顔つきをした男。
それは天才といおうか、巨人中の巨人といおうか、
私がかつてみたことのない男であった。
私は一目見て非常に感動した。
男はただ一人ホールに突っ立っていた。
私が横切ろうとすると、呼び止めて手を握った。
そして身も心も焼きつくような激しい賛辞を押しつけた
この男はパガニーニであった」(ベルリオーズ)

パガニーニは晩年、ベルリオーズを未来の音楽の
鍵を開ける天才と讃美して、不遇な作曲家を
援助するために莫大なお金を送っている。

彼は、ロッシーニのオペラから主題を借りて
いくつかの変奏曲を書いたが、1818年に完成した
歌劇「エジプトのモーゼ」から「汝の星をちりばめた王座に」
の主題による序奏と変奏曲で、この曲はG線だけを
使うので、G線上の変奏曲ともいわれる。
ヴァイオリンと管弦楽のための作品だが、
ヴァイオリンとピアノでも演奏される。

(MS=モレッテ&ソレントによる作品整理番号)

二人が初めて会ったのは1816年で、パガニーニは
34歳、ロッシーニは24歳のときだった。

生地のジェノバでは、1954年〜2001年まで毎年、
2002年からは隔年「パガニーニ・国際ヴァイIオリン・
コンクール」が行われている。
1999年・第46回優勝者は、当時16歳の
庄司沙矢香さんだったが、コンクール史上最年少、
日本人として初めての受賞だった。

       第1楽章 Andante con Variazioni
       第2楽章 Allegro
       第3楽章 Aria
       第4楽章 Finale



(ヴァイオリン)バディム・レーピン     
(ピアノ)   アレクサンドル・マルコヴィチ
          ♪ 私が聴いた音源 ♪





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