[PREV] [NEXT]
...... 2024年05月24日 の日記 ......
■ 《 お伽話唱歌 》   [ NO. 2024052401-1 ] v

【 幼年唱歌「はなさかじじい」】

田村 虎蔵 〔日〕
(1873.05.24〜1943.11.07) 70歳



明治・大正の音楽教育界の元老である田村虎蔵は、
明治6年5月24日に鳥取県で生まれ、
昭和18年11月7日没した。

明治28年、東京音楽学校本科専修部を卒業、
東京高等師範学校教授として、わが国の
一般音楽教育を樹立した功労者である。

納所弁次郎、石原和三郎らとともに「幼年唱歌」を、
次いで「尋常小学唱歌」を編集した。
これは、後に出る文部省の編集した国定教科書の
「尋常小学唱歌」とは別のものである。
この田村らの「尋常小学唱歌」は、「一寸法師」
「敦盛と忠度」などたくさんの曲を世に送り、
小学校の唱歌教育を一変させた。

その他に、石原和三郎作詞でお伽話唱歌として
「浦島太郎」 「牛若丸」 「大こくさま」 「金太郎」
「うさぎとかめ」 など一つの物語りのすじを
忠実に語るものを多く作った。
これは子どもが物語りを覚えるためにはよかったが、
文学的な味わいを薄くしたともいわれている。

この頃の田村は、日本の音楽教育の最前線を
歩んでいたが、同校勤務が長きにわたっているうちに、
一般社会の進歩についてゆかれず、晩年の大正以降、
昭和のころは保守・反動の徒の待遇を受けていた。



はなさかじじい

うらのはたけで ぽちがなく
しょうじきじいさん ほったれば
おおばん こばんが ザクザクザクザク

いじわるじいさん ぽちかりて
うらのはたけを ほったれば
かわらや かいがら ガラガラガラガラ

しょうじきじいさん うすほって
それで もちを ついたれば 
またぞろこばんが ザクザクザクザク

いじわるじいさん うすかりて
それで もちを ついたれば
またぞろかいがら ガラガラガラガラ

しょうじきじいさん はいまけば
はなはさいた かれえだに
ほうびはたくさん おくらにいっぱい

いじわるじいさん はいまけば
とのさまのめの それがいり
とうとうろうやに つながれました





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: