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...... 2024年05月22日 の日記 ......
■ 《 独立した序曲 》   [ NO. 2024052201-1 ] or

【 序曲「ファウスト」】

ワーグナー,リヒャルト 〔独〕
(1813.5.22〜1883.2.13) 69歳



ワーグナーは、警察関係の書記をしていた父と
パン職匠の娘だった母との間の第9子として、
211年前の5月22日にライプチヒで生まれた。

彼が6ヶ月のときに父は亡くなり、母はかねてから
親交のあった俳優と再婚した。
後にワーグナーの父親は、この継父ではないかとも
いわれたが、ワーグナー自身も分からなかった。

序曲「ファウスト」は、歌劇とも演劇とも関係のない
独立した序曲である。
ワーグナーは、ゲーテの「ファウスト」による
交響曲を作ろうとして、その第1楽章のつもりで
これを書いたが、後にこれを独立の
序曲としたのだった。

ここに描かれたのは、孤独のファウストであり、
失意のファウストであり・・・この作曲当時の
ワーグナー自身もまた孤独の人、失意の人だった。

この序曲は、懐疑と苦悩の詩であり、
ワーグナーの作品中でも自伝的な内容を
もつものである。

楽譜の初めに、ゲーテの「ファウスト」第1部の
書斎の場でファウストがメフィストフェレスに
向かって言う次の言葉が主題句として引用してある。

「私の心に住む神は、私の思いの深底を
振るい立たせることができ、私の全ての力の上に
君臨するけれど、その神は外界に向かっては
何物をも動かすことができない。
だから、私にとっては生は重荷であり、
死は願わしく、生は厭わしい」。



(管弦楽)オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) エド・デ・ワールト         
            ♪ 私が聴いた音源 ♪





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