 【 ロココ風の主題による変奏曲 イ長調 Op. 33 】
チャイコフスキー,ピョトル・イリイチ 〔露〕 (1840.05.07〜1893.11.06) 53歳 コレラ

チャイコフスキーは、鉱山技師の父と18歳も 年下の2度目の妻との間に次男として、 184年前の5月7日ロシアの田舎町の ヴォトキンスクで生まれた。
教養のある母は夫を熱愛し、20代の若さだったが 立派に家事をきりまわしていた。 両親とも音楽が好きで、父はフルートを 母は歌が上手だった。
チャイコフスキーが14歳のときに、母はコレラに 罹り40歳で亡くなり、大きな打撃を受けた。
当時のロシアでは、地方には小学校はなかったので、 上流社会では家庭教師を雇っていた。 彼の家ではフランス人のファンニーを迎え、 子どもたちの教育を任せた。 転居後も、チャイコフスキーとファンニーとの 文通は続き、大きな影響を受けた。
幼少のころから音楽的才能を示したが、 サンクトペテルブルクの法律学校で学び、 卒業後は法務省に勤務した。 しかし、2年後にアントン・ルービンシュタインが 設立した音楽学校に入学し、 しばらくして法務省の職は辞した。
チャイコフスキーはチェロと管弦楽のための 作品を2曲書いたが、その1曲が 「ロココ風の主題による変奏曲イ長調作品33」で 、 親友のヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンの ために書かれ彼に献呈された。
完成の年の1877年12月1日にモスクワで、 フィッツェンハーゲンのチェロ独奏、 ニコライ・ルビンシテインの指揮により初演された。
チャイコフスキー国際コンクールチェロ部門の 課題曲として用いられている作品である。

(チェロ)ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ (管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ヘルベルト・フォン・カラヤン ♪ 私が聴いた音源 ♪
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