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...... 2024年04月14日 の日記 ......
■ 《 窮状の中で 》   [ NO. 2024041401-1 ] e_co

【 ピアノ協奏曲 ニ長調 K. 537「戴冠式」】

モーツァルト,ヴォルフガング・アマデウス 〔墺〕
(1756.01.27〜1791.12.05) 35歳



1790年2月20日に、ウィーンのオーストリア帝
ヨーゼフ二世が没し、レオポルド二世が即位した。
その年の秋に、新帝の戴冠式が挙行されることに
なったが、モーツァルトは招かれたわけではない。

戴冠式に集まった貴族を相手に、数日後に
国立劇場でピアノ協奏曲2曲(この曲とK.459)を
自ら演奏した。
他に交響曲も指揮をしたが、盛況ではなかった。

「K.537」は、その時に演奏した協奏曲ということで
「戴冠式」と名づけられえたようだ。

この作品は、最後から2番目のピアノ協奏曲で、
1788年2月ドレスデンにおいて作られ、
翌年4月14日に、ドレスデンのザクセン選帝候
フリードリヒ・アウグスト3世の妻マーリエのもとで、
初演されたらしい。

父レオポルドの存命中は、演奏会の状態などの
記録を残したが、没後は不明な点が多い。

世を去る1年前のモーツァルトは、いっさいの
価値ある品物を質に入れ、その質札まで
売り払わなくてはならないほどの苦しい
経済状態だった。

「理想に反して仕事をするより、餓死するほうがましだ」
と友人に書き送っているが、この曲が作られた
2年前も窮状は変わりなかった。

晩年の円熟味を感じさせ、流麗な美しい
旋律からは、そんな中で作られたとは
とても考えられない。

          第1楽章 Allegro 
          第2楽章 Larghetto
          第3楽章 Allegretto



(ピアノ)イェルク・デームス     
(管弦楽)コレギウム・アウレウム合奏団
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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