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...... 2024年04月03日 の日記 ......
■ 《 最後の歌曲 》   [ NO. 2024040301-1 ] v

【 4つの厳粛な歌 Op. 121 】

ブラームス,ヨハネス 〔ドイツ〕
(1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓癌



ブラームスが亡くなる前年の3月、
病弱だったクララ・シューマンが脳卒中で倒れ、
5月20日に76年の生涯を静かに閉じた。

ブラームスは知らせを受けて大急ぎで駆け付けたが、
途中で物思いにふけって汽車を間違えたりして、
葬儀には間に合わなかった。

それから埋葬場に急ぎ、やっと愛する女性の墓に
自ら一握りの土をかけることができた。

この悲しみと疲労が重なって身体の調子が
悪くなり、友人の勧めで医者に診てもらうと、
父親と同じく肝臓癌と診断された。

いろいろな療法も効き目がなく、別人のように
痩せていき、3月下旬には床から離れることが
できなくなっていた。

4月に入ると昏睡状態が多くなり、
4月3日に見舞客への「君は親切な人だ」との
言葉を最後に、それから2時間後の午前8時30分に
63年の生涯を閉じた。
葬儀は盛大に行なわれ、遺体は6日に
ウィーン中央墓地の尊敬する楽聖たちの
眠る近くに葬られた。

厳粛、真剣、荘厳な傑作の 「四つに厳粛な歌」は
ブラームス最後の歌曲で、彼の死の前年の5月、
クララが世を去る前に作曲された。

それまでの歌曲の、ロマン主義的な感性ではなく、
バロック風な温かい様式になっている。
自分の生涯の終わりを感じ、また深く慕っていた
クララ・シューマンの最期を予知して、
死を真剣に考え、死を祝福し、愛による解説を
歌ったもので、歌曲の歴史が知る
最高の宝に属している。

第1曲 「人の子らに臨むところは」     
第2曲 「私はすべてのしいたげを見た」   
第3曲 「死よ思うも痛まし」        
第4曲 「たとえ人々や天使の言葉を語っても」

歌詞は、全て聖書からとられた。



(バリトン)ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
(ピアノ) ダニエル・バレンボエム         
              ♪ 私が聴いた音源 ♪





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