[PREV] [NEXT]
...... 2024年03月28日 の日記 ......
■ 《 叙情性とセンチメンタリズム 》   [ NO. 2024032801-1 ] sy

【 交響曲 第2番 ホ短調 Op. 27 】
             
ラフマニノフ,セルゲイ・ヴァシリエヴィチ 〔露〕
(1873.04.01〜1943.03.28) 70歳
        

      
二十世紀ロシアを代表する作曲家のラフマニノフは、
由緒あるロシア貴族で、近衛の隊長だった父と
教養高い母との間に生まれたが、ロシア革命が
彼の生活を根本から覆した。

1917年の末に、ソヴィエト政権を嫌ってパリに亡命し、
翌年アメリカに移り永住の地と定めた。
毎年夏にはスイスで静養し、秋にヨーロッパを
演奏旅行する、といった生活を繰り返した。

1940年ころ、祖国ロシアに復帰する意志があったが、
第二次世界大戦のためそれが実現できずに、
81年前の3月28日カリフォルニアの
ビヴァリー・ヒルズで、70年の生涯を閉じた。

ラフマニノフは、叙情性とセンチメンタリズムを
特徴とする、チャイコフスキーの伝統を受け継ぐ
モスクワ学派の1人にあげられる。

ピアニストとしてのラフマニノフは、巨体からくる
精力的な演奏と超人的な技巧とによって、
絶大な人気を得ていた。

彼は3曲の交響曲を作曲しているが、
22歳のときに作られた第1番は初演で痛烈な
酷評をあび、楽譜は出版されないままに
うずもれてしまった。

このときの精神的打撃は、後に彼を悩ませた
強度の神経衰弱の一因ともなった。
性格的に人と打ち解けられない彼一流の
殻を作り上げたといわれる。

63歳の作品の第3番イ短調よりも、34歳の
作品の第2番のほうが演奏される機会が多い。
しかし、いくぶん冗長のきらいがあるので、
曲中カットしてよい個所が裁定してあり、
指揮者の判断に任されている。

静かに、幾分陰鬱な気分で始まる第1楽章。
野性味をもったスケルツォ風の第2楽章。
スラブ風のはかない美しさでうたわれ、流れるような
旋律で始まる。第3楽章。
エネルギッシュな第1主題ではなやかに
曲を閉じる第4楽章からなる。

       第1楽章 Largo - Allegro moderato 
       第2楽章 Allegro molto 
       第3楽章 Adagio
       第4楽章 Allegro vivace



(管弦楽)オランダ・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) エド・デ・ワールト        
           ♪ 私が聴いた音源 ♪





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: