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...... 2023年12月28日 の日記 ......
■ 《 最後のピアノ独奏曲 》   [ NO. 2023122801-1 ] s

【 組曲「クープランの墓」】

ラヴェル,モリス・ジョセフ 〔仏〕
(1875.03.07〜1937.12.28) 62歳



「管弦楽の魔術師」「オーケストレーションの天才」と
言われたラヴェルは、鉄道技師の父と、バスク人の母との
長男として、スペイン国境に近いピレネー山麓のシブールで
生まれたが、3ヶ月後にはパリに移り定住した。

3年後に弟が生まれ、若いころから音楽を愛好していた
父は、2人の息子を音楽家に育てたいと望んだ。
しかし、音楽の道に進んだのは兄のラヴェルだけだった。

33歳のときに父が病死したとき、しばらくは
仕事も手につかないほど落ち込んだが、42歳で
母を失ったときの打撃は、もっと大きくて、
友人たちは慰めるすべもなかった。

その友人たちから「妻には母上より他にはいまい」と
言われていたし、ラヴェルにとって母親は
人生の伴侶といえる存在だった。

その後、立ち直ったラヴェルは作曲家として
数々の作品を作曲したが、1932年10月、
自動車事故に遭い頭部を負傷した。
はじめはたいしたことはないと考えていたものの、
この事故がもとで脳の疾患をおこし、心身の活動が
次第にむしばまれていった。

知人や弟が、スペイン、モロッコに転地療養に
連れ歩いたが、病状は悪化する一方で、その後は
自分のサインも困難なほどになっていき、
晩年は廃人同様に近い不幸な生活を送った。

最後の脳の手術の効もなく86年前の12月28日、
62年の生涯を閉じた。

「クープランの墓」は、1914年から1917年に
かけて作曲した6つの曲からなる、ラヴェル最後の
ピアノ独奏曲で、第一次世界大戦で戦死した
知人たちへの思い出に捧げられている。

      T. Prelude
     U. Fugue: Allegro moderato(arr.for orchestra)
     V. Forlane: Allegretto
     W. Rigaudon: Assez vif
     X. Menuet: Allegretto moderato
     Y. Toccata: Vif(arr.ror orchestra)

ラヴェルはピアノ版の6曲の中から4曲を選び、
管弦楽版にも編曲している。

           T. Prelude
           V. Forlane
           X. Menuet
           W. Rigaudon



(管弦楽)モントリオール交響楽団
(指揮) シャルル・デュトワ  
      ♪ 私が聴いた音源 ♪




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