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...... 2023年11月05日 の日記 ......
■ 《 過渡期の作品 》   [ NO. 2023110501-1 ] sy

【 交響曲 第6番 ロ短調 Op. 54 】
        
ショスタコーヴィチ,ディミトリー 〔ソビエト〕
(1906.09.25〜1975.08.09) 68歳 肺癌


                 
ショスタコーヴィチは、マーラー以降の最大の
交響曲作曲家として、ベートーベンやブラームス、
マーラーらと並ぶ交響曲の大家で、
交響曲は15曲書いている。

交響曲「第6番」は、力作「第5番」の作曲から
約2年後の1939年に発表された。

彼の交響曲は、ベートーベンの交響曲と比較されるが、
「第5番」は、劇詩的、人間的だが、「第6番」は、
叙情的、自然的で、いくぶん似ている。

清澄で、曇りのない柔らかな陽の光りに満ちていて、
彼の言葉によると、春や喜びで生命の気分を
あらわそうとしたとある。

「第5番」までの作品は、主として自己の内面生活に
目を向けていたが、独ソ戦争を契機とする
「第7番」以降の作品は、社会事象に目を向けていて、
第6番は過渡期の作品ともいえる。

ソビエトの「社会主義リアリズム」は「ソ連の
新しい生活は建設的であり、ソビエト芸術は
その本質において悲劇的、厭世的であってはならない。
ソ連の芸術は根本において、人生肯定的な明るい
世界観に立ったものでなくてはならない」とされた。

様式的には、第1楽章をソナタ形式とし、
4楽章からなる伝統的な交響曲ではなくて、
ラルゴの楽章ではじまり、3楽章体制となっている。

マヤコフスキーの詩「ウラディミール・イリイッチ・
レーニン」により、霊感を受けて作曲されたといわれるが、
標題はつけられていない。

この作品は、1939年11月5日にムラヴィンスキーの指揮、
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団で初演された。

          第1楽章 Largo
          第2楽章 Allegro
          第3楽章 Presto



(管弦楽) ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)  ウラディーミル・アシュケナージ  
            ♪ 私が聴いた音源 ♪




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