 【 交響詩「禿山の一夜」】 ムソルグスキー,モデスト・ペトロヴィチ 〔露〕 (1839.3.21〜1881.3.28) 42歳
 ムソルグスキーの家系は古いロシアの貴族だった。 当時のロシア貴族は、一応軍人になるのが常で、 彼も仕官学校でよく学び、ピアノの演奏も上達した。
後に、国民学派のロシア五人組(ボロディン、バラキレフ、 キュイ、リムスキー・コルサコフ)の1人としてロシア的で 個性的要素の強い作品を多く作曲した。
交響詩「禿山の一夜」は、1860年に着手されたが 完成したのは1877年だった。 しかしムソルグスキーは独学だったため、管弦楽の 扱いに問題があり、5人組の仲間で管弦楽法の 大家だったリムスキー=コルサコフが、スコアを加筆した。
初演されたのは、ムソルグスキーの死の5年後のことで、 1886年10月27日にセント・ペテルブルグにおいて、 リムスキー=コルサコフの指揮により行なわれた。
この曲は、もともと「魔女」というオペラの一部として 書かれた曲だったが、彼はオペラを完成することはできず、 この曲を独立したした管弦楽曲として書き直した。
聖ヨハネ祭の前夜に妖怪たちが禿げ山に集まって 宴会を開くという言い伝えを、標題音楽であらわしたもので、 プログラムには次のように書かれている。
「地下の精霊たちの騒ぎ、闇の霊たちの出現、 つづいてチェルノボク(闇の神)の出現、 チェルノボクに対する讃美と闇の葬儀、地獄の饗宴、 この騒乱の最中に遠くで村の鐘が鳴り、 闇の精たちは消え去り、夜明けがくる」

(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ロリン・マゼール ♪ 私が聴いた音源 ♪
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