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...... 2023年10月10日 の日記 ......
■ 《 イタリア歌劇の傑作 》   [ NO. 2023101001-1 ] o

【 歌劇「椿姫」】

ヴェルディ,ジョゼッペ
 フォルトゥニオ・フランチェスコ 〔伊〕
(1813.10.10〜1901.01.02) 87歳 心臓病



19世紀を代表するイタリアの作曲家のヴェルディは、
210年前の10月10日に北イタリア北部の人家数
十戸しかない、レロンコーレ村の宿屋兼食料品店を
営む父カルロの長男として生まれた。

幼いヴェルディは、宿泊している行商人や
旅音楽師からいろいろな影響を受けた。
父親は音楽的素養があったわけではないが、
定宿にしていた旅音楽師が、幼いヴェルディの
音楽的素養を見抜き、音楽の道に進むよう進言した。
後年、ヴェルディが名を成した後、この老音楽師を
探し求めて報いたというエピソードがある。

ヴェルディは、名望家である父親の知人の
パレッツィの紹介で音楽の勉強を続けることが
できたが、後に子どものころから一緒にピアノを
弾いていた彼の娘のマルゲリータと23歳で結婚し、
幸福な生活をスタートさせた。
しかし、2年後に長女が、翌年には長男が
幼い生涯を閉じ、さらに翌年に妻も失った。

その時に励ましてくれたプリマ・ドンナの
ジョゼッピーナと46歳のときに再婚をし、
長年ヴェルディの心を支えていたが84歳のときに
彼女を失い、3年後にホテルで上着を着ようとして
倒れたまま、87歳でこの世を去った。

ヴェルディは20代のころから、この世去るまで
数多くの歌劇を作曲したが、最大傑作は
「リゴレット」「トロヴァトーレ」「椿姫」「アイーダ」の
四曲があげられる。

「椿姫」は個性的なオペラで「三銃士」を書いた
長編小説家の大デュマの息子である小デュマ作の
「椿姫」の芝居を観て、彼は歌劇にしようと思いたった。

十八世紀のはなやかなパリの社交界を舞台に、
高級娼婦のヴィオレッタと名家の純情な青年
アルフレードの恋は、観客の胸に直接激しく訴える
感傷的な物語で、それにふさわしい哀愁のこもった、
あるいは甘くはなやかな音楽をそなえていて、
ヴェルディの代表作となっている。

1853年の3月6日、ヴェネツィアのフェニーチェ
劇場で初演されたが、この初演は失敗に終わった。

女主人公のヴィオレッタは、肺病を患い痩せ衰えて
死んでいくが、そのときのソプラノ歌手が
肥満過ぎたことや、アルフレード役のテノール歌手が
風邪をひいていて声がよく出なかったこと、
他の歌手の勉強不足などが重なったことが
原因だったようだ。

しかし、1年後に再演されたときは成功をおさめ、
以後外国でも盛んに上演されるようになり、
イタリア・オペラの中でも特に有名な作品となった。

第一幕第2場で歌われるアルフレードと
ヴィオレッタの二重唱「乾杯の歌」は、
特に有名である。



<第1幕 前奏曲>
(管弦楽)イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) ズービン・メータ          
            ♪ 私が聴いた音源 ♪




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