[PREV] [NEXT]
...... 2023年10月09日 の日記 ......
■ 《 ヴァイオリンの魅力 》   [ NO. 2023100901-1 ] ch

【 序奏とロンド・カプリッチョーソ Op. 28 】
           
サン=サーンス,シャルル・カミユ 〔仏〕
(1835.10.09〜1921.12.16) 86歳 心臓病 
              

                
サン=サーンスの父親の家系は、ノルマンディの
農家の出身で、ルアンの近くにはサン=サーンスという
小さな町がある。

サン=サーンスは、188年前の10月9日に
パリで生まれたが、父親は生後間もなく亡くなり、
母と大伯母から教育を受けた。

大伯母はかなり優れたピアニストで、
サン=サーンスが3歳未満のころに最初の音楽の
手ほどきを行い、3歳のころにはすでにかなり正確に
ピアノを弾いたといわれ、5歳で作曲を始めるという
神童ぶりだった。

サン=サーンスは、素晴らしい天分に恵まれた
作曲家であり、優れた技巧を持ったピアニスト、
オルガニストだったが、十九世紀フランスの典型的な
教養人の1人で、自ら詩を書き、劇作もした。

絵画、哲学、天文学などにも造詣が深く、
博学多才で多方面に活躍し、多くの名誉と
勲章を受け、86歳で世を去った。

彼の音楽は古典主義的基調をもち、その様式は
あらゆる大家の折衷主義のごときものだっただけに、
大衆性に富み、名演奏家としての数多くの
国外旅行の結果、国際的な大家として知られていた。

しかし、フランクやフォーレのように真にフランス的な
ユニークな特性をもたず、その後継者はいない。

「序奏とロンド・カプリッチョーソ」は、サン=サーンスの
25歳の時の作品で、ヴィルトゥオーソ(技巧的に
卓越した演奏家)たちが名人芸的演奏の黄金時代を
築き上げた十九世紀に、最も優れたヴァイオリニストの
1人にあげられる、当時16歳のサラサーテに
捧げるために作曲したものである。

原曲はオーケストラの伴奏だが、後にビゼーが
ピアノ伴奏に編曲したり、ドヴュッシーもまたそれを
ピアノ連弾に編曲している。

ヴァイオリンの技巧を最もよく発揮し、演奏効果の
大きなこの曲は、小品的魅力に富んだ「ハバネラ」と
共に多くの演奏家、特にヴィルトゥオーゾ型の
演奏家によって演奏会の曲目に加えられている。

高度の技巧を必要とするが、序奏の抒情的な
美しい旋律と、ロンド・カプリッチョーソでの華やかで
情熱的な音楽は、豊かなサン=サーンスの
創造力が示されている名曲である。



(ヴァイオリン)アルテュール・グリュミオー
(管弦楽) コンセール・ラムルー管弦楽団 
(指揮)  ジャン・フルネ        
          ♪ 私が聴いた音源 ♪




...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: