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...... 2023年10月08日 の日記 ......
■ 《 出世作 》   [ NO. 2023100801-1 ] or

【 弦楽のためのレクイエム 】
       
武満 徹 〔日〕
(1930.10.08〜1996.02.20) 65歳 膀胱癌
      

             
日本が生んだ現代音楽の第一人者の武満徹は、
昭和5年10月8日に東京で生まれた。
音楽学校で学んだ経歴はなく、個人的に作曲の
レッスンを受け、20代のころから次々と作品を発表した。

彼の作品における、微妙な色合いをかもし出す
オーケストレーションは、独特の魅力を持っており、
“タケミツ・トーン”として知られている。

数多くの作品を書いたが、映画、テレビ、
演劇などの音楽も手がけていて、
琵琶と尺八を効果的に使用している。

27歳のときに、結核の病床で死を意識しつつ
作曲した初めてのオーケストラ作品の
「弦楽のためのレクイエム」は、世界のタケミツとして
知られるようになった出世作で、この曲を委嘱した
東京交響楽団によって、その年に初演された。

その2年後に日本を訪れたストラヴィンスキーは
「弦楽のためのレクイエム」を聴いて激賞し、
「この音楽は実に厳しい、このような激しい音楽が
生まれたとは」と語っている。
いつしか武満の傑作という呼び声が高くなった。

この作品は、初演される2年前の1955年に
亡くなった、早坂文夫に捧げている。
武満が師とも、親しい先輩、そして友人として
付き合った作曲家早坂の死は、武満にとっては
大きな悲しみだった。

三部形式のような形式で、通常の「レクイエム」
ではなくて「始まりも終わりも定かではない。
人間とこの世界を貫いている音の河の流れの
ある部分を偶然にとりだしたもので、
西欧的なものを目指したものではない」
と彼は述べている。



(管弦楽)NHM交響楽団
(指揮) 岩城宏之   
     ♪ 私が聴いた音源 ♪
 




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