 【 歌劇「ノルマ」】 ベッリーニ,ヴィンチェンツォ 〔伊〕 (1801.11.03〜1835.09.23) 34歳
 十九世紀前半のイタリアの歌劇作家のひとりの ベッリーニは、オルガニストを父にもち、幼少のころから 楽才を示し、24歳のときに処女作オペラを書いた。
全10作のオペラを残し、188年前の9月23日に パリ近郊のピュトーで34年の短い生涯を閉じた。
第8作目の「ノルマ」は、作曲者自身が 「全てを棄ててもノルマは助けたい」と述べたほど、 本人が愛した作品で、スメの同名の悲劇に基づき、 ロマーニが台本を作成した、2幕のオペラである。
主役の尼僧長ノルマの役は、代々名ソプラノ歌手に 受け継がれていて、ベル・カント唱法の名手で、 声と技と風格を求められることから、 プリマ・ドンナ・オペラと呼ばれている。
マリア・カラスが「全てのアリアの中でも最も難しい」 と言ったといわれる第1幕 第1場で歌われる 「清らかな女」は歌い手の力量に左右されると いわれるが、単独で歌われることが多いアリアである。
ベッリーニの音楽は、音楽史上最も美しい旋律美の 創造者のひとりにあげられるが、深い憂愁と孤高の 気品と、いいようもない心の悲しみにみちていて、 他に類のない感動を与える。
ショパンは、ベッリーニの熱烈な賛美者で、死の床で 彼のアリアを聴きたいと願ったといわれるが、 他にも多くの作曲家に影響を与えている。

(ソプラノ)マリア・カラス ♪ 私が聴いた音源 ♪
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