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...... 2023年09月20日 の日記 ......
■ 《 祖国愛 》   [ NO. 2023092001-1 ] or

【 交響詩「フィンランディア」Op. 26 】

シベリウス,ジャン 〔フィンランド〕
(1865.12.08〜1957.09.20) 91歳 脳出血



フィンランド最大の作曲家のシベリウスは、
幼少時代から自然を愛し、夢想的な性格だった。
森や湖に遊びに行くことを好み、植物や虫を
採取することに熱心だった。

32歳のときに、民族的発想による作品の意義と
価値によって、政府から終身年金を
おくられることになり、91歳で亡くなるまでの
59年間は、経済的な苦労はなかった。

1921年に最後の訪英をし、1924年に最後の
交響曲である第7番を書いたが、60歳を過ぎると
創作活動はにわかに鈍り、1929年でとだえた。

その後は謎の空白を続け、66年前の9月20日に
脳出血で91歳の生涯を閉じ、ヘルシンキの
大聖堂で国葬が営まれた。

1901年に交響曲第2番を完成してからの
約4年間は、耳疾の苦しみのためにヘルシンキから
20マイルほど離れたヤルヴェルバーに
別荘「アイノラ」を建て、そこを住まいとし、
半ば隠遁生活を送っていた。
棺は「アイノラ」の庭に葬られた。

1899年、34歳のときに作曲した「フィンランディア」は、
祖国愛をうたった民族色ゆたかな曲で、シベリウスの
全作品の中でも、最もひろく親しまれている曲である。

管弦楽曲として作曲されたが、愛国的な音楽として、
大変な人気を集め、後に曲中の旋律が
「フィンランディア賛歌」として合唱曲にも編曲された。

交響詩「フィンランディア」の中では、
「フィンランディア賛歌」の部分が男声合唱で歌われる。

深い霧に閉ざされた無数の湖沼と森林、雪凍る
原野で 知られる美しい祖国の自然に対する讃歌として
作られたが、烈しい民族の叫びにも似た序奏、
過去の苦難を想起させるかのような重苦しい主題、
そして金管の雄大な行進曲の響きは圧倒的な
迫力をもって全国民の愛国心をあおりたてた。

当時はロシアの治下で、フィンランドの独立心を
あおるという理由で、異なったタイトルで演奏されたり、
演奏を禁止されたこともあった。



(管弦楽)エーテボリ交響楽団
(指揮) ネーメ・ヤルヴィ 
    ♪ 私が聴いた音源 ♪





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