 【 童謡「ちいさい秋みつけた」】
中田 喜直 〔日〕 (1923.08.01〜2000.05.03) 76歳

中田喜直は、「早春賦」を作曲した中田章の 息子として、大正12年8月1日に東京で生まれた。 東京音楽学校(現・東京芸術大学)の ピアノ科の出身で、音楽コンクールをはじめ 多くの賞を受けている。
中田作品の素晴らしさは、日本語のニュアンスを 生かした叙情的なメロディと、ハーモニーを 重視した曲作りにあり、歌曲、童謡、合唱曲、 ホームソングなど、新しい日本のうたの創造に 意を注ぎ、多くの愛唱歌を生み出した。
作曲活動以外に、日本童謡協会会長として 童謡の振興につとめ、また大学教授として 長年教鞭をとった。 平成12年5月3日に直腸癌のため 76年の生涯を閉じた。
ピアノ曲にも優れた作品があるが、 子どもたちのピアノのおけいこ用の 可愛い作品も多く作曲している。
作詞者のサトウハチローが住んでいた東京都 文京区弥生の自宅の庭にははぜの木が 植えられていて、この木の紅葉する情景を 見たのが作詞のきっかけとなった。
この自宅は1996年に岩手県北上市の サトウハチロー記念館に移築され、はぜの木は 後楽園駅近くの礫川公園に移植された。

ちいさい秋みつけた
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた めかくし鬼さん 手のなる方へ すましたお耳に かすかにしみた よんでる口笛 もずの声 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた お部屋は北向き くもりのガラス うつろな目の色 とかしたミルク わずかなすきから 秋の風 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた むかしの むかしの 風見の鳥の ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ はぜの葉あかくて 入日色 ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
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