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...... 2023年08月13日 の日記 ......
■ 《 瞑想曲 》   [ NO. 2023081301-1 ] o

【 歌劇「タイス」】
         
マスネー,ジュール=エミル=フレデリク 〔仏〕
(1842.05.12〜1912.08.13) 70歳
           

            
フランス・ロマンチック・オペラの巨人と呼ばれた
マスネーは、ピアノを教えていた母から音楽的な
才能を、父から正確で几帳面な性質を受けた。

9歳という異例の年齢でパリ音楽院に入学し、
21歳のときにローマ大賞を獲得した。
36歳でパリ音楽院の教授となり、
多くのすぐれた作曲家を育てた。

マスネーの一生は、幸福で安定していたせいもあり、
彼の作る音楽はどれも美しく、
聴く人の心を魅了するものばかりだった。
オペラ、楽劇、舞踊劇、宗教音楽、管弦楽曲、
付随音楽、ピアノ曲、歌曲など多くの作品を残し、
111年前の8月13日に70年の生涯を閉じた。

彼の注目すべき作品はオペラで、各国
各時代の文学的作品から題材を得ていて、
常に女性が主人公である。
その音楽は繊細優美で、魅力に富み印象的だ。

時は4世紀末、所はエジプト。
アナトール・フランスの同名の小説にもとづく
「歌劇「タイス」は、古代キリスト教の修道士
アタナエル(小説ではパフニュス)が、
アレクサンドリアの退廃と享楽の女性タイスを
救おうとして、改宗させながら自身はかえって
タイスの肉体の美しさに魅了されて堕落してゆく
という、精神と肉体の永遠の葛藤を描いたもの。

1894年2月16日にパリオペラ座で初演された。

「瞑想曲」は第2幕、第?場で幕がおりた後流れる
間奏曲で、独奏ヴァイオリンがハープを伴って奏される。
淫蕩(いんとう)な生活から神の道に入ろうとする
タイスの転換をあらわすといわれる美しい曲である。

第3幕でも、管弦楽で何度となく流れる「瞑想曲」だが、
最後にタイスが「天国の門が開かれ、天使や聖者が
手にいっぱいの花を持って、微笑みながら私を
迎える・・・」と、死んでいくときに歌われるのもこの曲。

瞑想的な中に激しい感情の高まりも込められた
この曲は、「タイスの瞑想曲」として器楽用に編曲されて、
管弦楽で演奏されることが多い。



「タイスの瞑想曲」 管弦楽版

(管弦楽)ロンドン交響楽団   
(指揮) ダニエル・ハーディング
      ♪ 私が聴いた音源 ♪




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