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...... 2023年08月09日 の日記 ......
■ 《 最高傑作の一つ 》   [ NO. 2023080901-1 ] ch

【 弦楽四重奏曲 第15番 変ホ短調 Op. 144 】
        
ショスタコーヴィチ,ディミトリー〔露〕
(1906.09.25〜1975.08.09) 68歳 心臓病
        

           
二十世紀を代表する大作曲家の
ショスタコーヴィチは、映画音楽から歌謡曲まで、
あらゆるジャンルの曲を作曲している。
融通性に富んだ才能は種々様々な作風を、
ジャンルにより、当局の意向により、自由自在に
変えているので、日和見主義と決めつける人もいるが、
ソヴィエトの現実を考えると、 
それも仕方のないことだったのだろう。

彼は生涯をソビエトで過ごしたが、最後の作品の
「ヴィオラ・ソナタ」を完成させた後、体の不調を
訴えて入院し、48年前の8月9日にモスクワで
肺癌のため世を去った。

ショスタコーヴィチは、宗教音楽以外は
ほぼ全ての作品を書いているが、交響曲(15曲)と
弦楽四重奏曲(15曲)を多く残している。

最後の2曲の「弦楽四重奏曲第14番」は、
「感情と思考、霊感と巨匠性の最高の調和」と
評され、全体に渡ってチェロの活躍が目立つ。

全てが無の世界に入ったような感覚を覚える
ショスタコーヴィチの最高傑作の一つの第15番は、
死の前年の作品で、1974年11月15日に
タネーエフ四重奏団によって初演された。

そのユニークな構成、その深遠かつ暗鬱な
内容から空前絶後の弦楽四重奏曲といえる。

6楽章からなるが、全てがAdagioで、
この世界のありとあらゆる悲しみがそこに
凝縮されているともいわれる傑作である。

第1楽章では、シューベルトの弦楽四重奏曲
14番のモチーフが現れる。
第5楽章には、ショスタコーヴィチが晩年に愛した
ベートーベンの「月光」のテーマが使われている。

      第1楽章 Elegy: Adagio -
      第2楽章 Serenado: Adagio - 
      第3楽章 Intermezzo: Adagio -
      第4楽章 Nocturne: Adagio -
      第5楽章 Funeral March: Adagio molto -
      第6楽章 Epiloque: Adagio - Adagio molto



(演奏)タネーエフ弦楽四重奏団
     ♪ 私が聴いた音源 ♪



 

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