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...... 2023年08月04日 の日記 ......
■ 《 父と息子 》   [ NO. 2023080401-1 ] or

【 ジークフリート牧歌 Op. 103 】
      
ワーグナー,リヒャルト〔独〕
(1813.05.22〜1883.02.13) 69歳 心臓障害
            
ワーグナー,ジークフリート〔独〕
(1869.06.06〜1930.08.04) 61歳     
             

            
指揮者、作曲家のジークフリート・ワーグナーは、
リヒャルト・ワーグナーとリストの次女の
コジマの長男として、ルツェルン近郊で生まれた。

父のワーグナーは、名指揮者であり、名ピアニストで
あったビューローの妻コジマと熱烈な恋に陥った。
コジマは夫と別居し、ワーグナーと同棲、
二人の女児を生んだ後生まれたのが
ジークフリートで、ワーグナーは56歳の父親だった。

母のコジマは、その翌年ビューローとは正式に
離婚をし、ワーグナーと再婚した。
しかし、父は69歳のとき心臓障害で急逝したため、
ジークフリートは13歳で父親を失った。

かれは、はじめ建築家を志したが音楽家に転じて、
フンパーディンクに師事した
27歳のときからバイロイト祝祭劇場指揮者となり、
父の作品の上演に力を尽くした。

作曲家としてはオペラを多く残したが、
こんにちではほとんど演奏されることがない。
他に、交響曲、交響詩、協奏曲などもある。

管弦楽曲の「ジークフリート牧歌」は、
楽劇「ニーベリングの指輪」の第2日
「ジークフリート」とは直接の関係はない。

1870年のコジマの誕生日(12月25日)に
妻への贈り物としてつくられた小品で、
非常にうつくしく、楽しく、愛らしく、家庭的な
喜びを感じさせる彼の傑作の一つである。

この曲は、コジマには内緒で作られ、誕生日の
早朝に何も知らされてなかったコジマの寝室の
横の階段を利用して演奏された。

そのために、こどもたちは「はしご段の音楽」と
呼んだといわれている。

このころ、ワーグナーはスイスのルツェルッルン
湖畔のトリープシェンに居を構えていたため、
この曲は初め、「トリープシェンの牧歌」と
名付けられていたが、1878年に出版される際、
息子の名前にちなみ「ジークフリートの牧歌」と
改められた。

この曲には楽劇「ジークフリート」の中の
「愛の平和の動機」をはじめ、楽劇「ワルキューレ」
からの動機や、ドイツ民謡の「子守歌」の旋律が
使われていて、家庭をもったワーグナーの喜びを
感じさせる作品である。

ジークフリートは93年前の8月4日に、バイロイトで
61年の生涯を閉じたが、その年の4月1日に
93歳で逝った母親のコジマを見送っている。



(管弦楽)バンベルク交響楽団 
(指揮) ホルスト・シュタイン
     ♪ 私が聴いた音源 ♪





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