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...... 2023年07月04日 の日記 ......
■ 《 アメリカ民謡の父 》   [ NO. 2023070401-1 ] v

【 Old Black Joe 】

フォスター,スティーヴン・コリンズ 〔米〕
(1826.07.04〜1864.01.13) 37歳



フォスターは、アメリカ独立記念日の年の1826年
7月4日にアメリカペンシルヴェニア州の裕福な
家庭の9番目の子どもとして生まれた。

実業家の父は趣味でヴァイオリンを弾いていたし、
母は詩の素養がある教養豊かな人だった。

ハイ・スクール時代に音楽的才能をみせたが、
大学を中退するまでに若干の音楽教育を受け、
歌曲を書いたり、友人とコーラス・グループを
つくったりする程度だった。
18歳のときに最初の作品「窓をおあけ、恋人よ」が
出版されてから、音楽の道に進んだ。

純粋にアメリカ的な性格をもった歌曲を、
最初に書いた歌曲作家フォスターの作品は、
アメリカだけでなく世界の愛唱歌となり、
アメリカ民謡を代表するものとなっている。

平易な旋律構成のなかに美しい情緒や、
あたたかい情感をたたえたものが多く、
アメリカ南部の黒人の民族音楽やその生活を
取材して作られたものもある。

美しく親しみやすい旋律の歌曲は、発表当時も
好評だったが、フォスタ−自身はわずかな印税を
得ただけで出版業者を儲けさせたといわれる。
出版された曲は188曲にものぼる。

晩年はフォスターの不規則な生活のため、
愛する妻や一人娘と別居生活をしていた。
すぐれた才能にも十分報いられることなく、
37歳の若さで貧困と孤独のうちに、
ニューヨークの病院で短い生涯を閉じた。

彼の死骸は故郷の父と母の傍らに葬られ、
葬儀の折は墓地で吹奏楽団が「故郷の人々」を
演奏したといわれている。

      「おお、スザンナ」(1848)
      「草競馬」(1850)
      「故郷の人々(スワニー河)」(1851)
      「主人は冷たい土の中に」(1852)
      「ケンタッキーのわが家」(1853)
      「金髪のジェニー」(1854)
      「オールド・ブラック・ジョー」(1860)
      「夢みる人」(1864)

「Old Black Joe」は、フォスターが
34歳のときに自作の詩に曲をつけたもので、
傑作の一つにあげられる。

ジョーと呼ばれるアメリカ南部の年老いた
黒人奴隷を歌っている。



Old Black Joe

Gone are the days when my heart was young and gay,
Gone are my friends from the cotton fields away,
Gone from the earth to a better land I know,
I hear their gentle voices calling "Old Black Joe".
Chorus:
I'm coming, I'm coming, for my head is bending low:
I hear those gentle voices calling, "Old Black Joe".

Why do I weep when my heart should feel no pain
Why do I sigh that my friends come not again,
Grieving for forms now departed long ago.
I hear their gentle voices calling "Old Black Joe".
Chorus:

Where are the hearts once so happy and so free?
The children so dear that I held upon my knee,
Gone to the shore where my soul has longed to go.
I hear their gentle voices calling "Old Black Joe".
Chorus:

オールド・ブラック・ジョー

若き日 はや夢と過ぎ
わが友 みな世を去りて
あの世に 楽しく眠り
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー
我も行かん
はや 老いたれば
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー
我も行かん
はや 老いたれば
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー

何(など)てか 涙ぞ出ずる
何てか 心は痛む
わが友 はるかに去りて
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー
我も行かん
はや 老いたれば
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー
我も行かん
はや 老いたれば
かすかに 我を呼ぶ
オールド ブラック ジョー

(緒園涼子 訳詞)





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