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...... 2023年06月07日 の日記 ......
■ 《 ホ調の協奏曲 》   [ NO. 2023060701-1 ] co

【 チェロ協奏曲 ホ短調 】
          
ハチャトゥリアン,アラム・イリイチ〔露〕
(1903.06.06〜1978.05.01) 75歳
             

              
ハチャトゥリアンの唯一のチェロの大曲である
「チェロ協奏曲」は、43歳のときに作られた。
33歳のときに作曲した「ピアノ協奏曲」、
その4年後の作品の「ヴァイオリン協奏曲」に次ぐ
第3番目の器楽協奏曲である。

彼の故郷アルメリア地方の民衆音楽を取り入れ、
その強烈な民族的色彩を生かしながら、
古典的伝統に比較的忠実に作られている。

ドボルザークやチャイコフスキーが作曲した
近代チェロ協奏作品における「旋律性と名技性」の
結合を、ハチャトゥリアンは一歩押し進め、
民族的歌謡性と結び付けている。

力強い舞曲調とチェロの深く陰鬱な性格を生かして、
民族的な劇的性格の表出に成功している。
この曲が「現代の抒情詩」と呼ばれ、ソビエトの
チェロ曲の代表作の一つとされ、また
現代チェロ音楽に新しい前進をもたらしたと
評価されて、各国でさかんに演奏されている。

彼の協奏曲は、どれも特定の演奏者を
想定して書かれていて、「ピアノ協奏曲」は
オボーリン、「ヴァイオリン協奏曲」はオイストラフ、
「チェロ協奏曲」はスヴァトスラフ・クヌシェヴィツキーと、
曲はそれぞれに捧げられている。

ハチャトゥリアンは、19歳から22歳まで音楽学校で
チェロを学んだし、チェロ奏者として仕事もして
いるので、この曲の創作には大きく役立っている。

技巧的には、チェロの全音域を活用した難曲で、
思いきった新技巧も取り入れている。
この曲は、全体にホ音が基調となっているので、
「ホ調の協奏曲」とも呼ばれる。

       第1楽章 Allegro moderato
       第2楽章 Andante sostenuto
       第3楽章 Allegro



(チェロ)マッツ・リードストレム    
(管弦楽)エーテボリ交響楽団      
(指揮) ウラディーミル・アシュケナージ
         ♪ 私が聴いた音源 ♪




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