【 オペレッタ「こうもり」 】
ヨハン・シュトラウス二世 〔墺〕
（1825.10.25〜1899.06.03） 73歳 肺炎
オペレッタ（喜歌劇）の基本的なかたちを
完成させたのは、「天国と地獄」の作曲家
オッフェンバックとされている。
ワルツ王のヨハン・シュトラウスが、
５０歳近くなってから、オペレッタの分野にまで
筆をおし進めたのはウィーンを訪れた
オッフェンバックの勧めによるものだったといわれる。
彼は１６曲のオペレッタを作曲したが、
最も代表的な傑作は「こうもり」と「ジプシー男爵」の
２作で、今でも演奏されることが多い。
ドイツの劇作家ベネディクスの喜劇「監獄」を
もとに作られた「こうもり」は、オペレッタながら、
オペラと同等に扱われている名作で、
気品に満ちた芸術的香気を保持し、オペレッタの
全幕を一貫する構成的な統一感が
作品全体をひきしめている。
美しいウィンナー・ワルツやがふんだんに
盛り込まれた音楽に、ストーリーの巧みさや
個性豊かな登場人物、オシャレな雰囲気に
ユーモアと味わい深い人間群像が大人の
喜劇として世界中で愛されている。、
第３幕のオペレッタだが、全幕の聞かせどころを
連ねた、親しみやすい「序曲」はオーケストラの
演奏会でよく演奏される。
オペレッタ「こうもり」の初演は、１８７４年４月５日、
アン・デル・ウィーン劇場で行なわれた。
【「美しく青きドナウ」 Op. 314 】2023.06.04に掲載
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