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...... 2023年04月26日 の日記 ......
■ 《 庭の千草 》   [ NO. 2023042601-1 ] o

【 歌劇「マルタ」】
      
フロトー,フリードリッヒ・フォン 〔独〕
(1812.04.26〜1883.01.24) 70歳 卒中
          

            
フロトーは211年前の4月26日にドイツの地方貴族の
家に生まれ、はじめ外交官になる教育を受けた。
15歳でパリに行き、この地の芸術的雰囲気の中で
生活しているうちに、自らの音楽的才能に気づき、
音楽を学ぶようになった。

主としてパリで歌劇作曲家として活躍し、
中年からドイツで指揮者・作曲家として働いたが、
卒中のために70歳で世を去った。

彼のオペラは、平明で美しい旋律にみちているが、
劇的迫力に乏しく、感傷的に過ぎる点が弱点とされ、
この「マルタ」も作品としては第二流だとも
いわれているものの、演奏されることは多い。

「マルタ」は、4幕6場のロマン的喜歌劇で、
セリフの部分はなく全部音楽である。
全体に軽快な感じにみちていて、
ドイツ歌劇とはいいながら、フランス的でもあり
イギリス的でもある。

時はアン女王の治世1710年頃、
マルタ(ハリエット姫)とライオネル(ダービー伯)の
恋物語である。

第1幕・第2場の農民たちの合唱は「マルタ抜粋曲」
として吹奏楽用に編曲され、鹿鳴館時代にダンス用に
使われ、女学校の体育ダンスの曲にも入っていた。

マルタが歌うアイルランド民謡の「夏のバラの歌」は
日本では「庭の千草」として歌われている。

第3幕 で「麗しく愛らしい彼女の姿は私の心を
去らない、マルタよ・・・」とライオネルが歌う
この歌は、この歌劇の中で最も有名で、
純情のこもる美しい調べである。



庭の千草

庭の千草も 虫の音も
枯れて淋しく なりにけり
ああ 白菊
ああ 白菊
ひとり遅れて 咲きにけり

露にたわむや 菊の花
露におごるや 菊の花
ああ あわれあわれ
ああ 白菊
人の操も かくてこそ

(里見義 訳詞)




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