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...... 2023年04月08日 の日記 ......
■ 《 深刻な悲劇 》   [ NO. 2023040801-1 ] o

【 オペラ「ランメルモールのルチア」】
           
ドニゼッティ,ガエターノ 〔伊〕
(1797.11.29〜1848.04.08) 50歳
         

           
十九世紀後半のイタリアオペラといえば、
ヴェルディがあげられるが、十九世紀前半を
代表する三羽ガラスとして、 機知に富んだ
オペラを書いたロッシーニと、旋律重視の
抒情オペラを書いたベルリーニ、
その影響を受けてロマン派歌劇の
開拓者となったドニゼッティがいる。
        
1835年にナポリで初演された第3幕のオペラ
「ランメルモールのルチア」は、
第1部「出発」全1幕
第2部「結婚証明書」全2幕 からなり、
ウォルター・スコット作の「スコットランド物語」を
素材として作られたもので、ナポリ王立オペラ協会の
依頼の新作だった。
       
スコットランドのランメルモール地方のアストーン
城主エンリーコの妹ルチアが狂暴な牡牛に襲われ、
偶然通りかかったレーヴンスウッド城主エドガルドに
命を救われ愛の花が咲くが、ルチアの兄の反対で
結ばれることもなく2人には死がおとずれる。

このオペラはイタリア的で、深刻な悲劇にも
かかわらず、美しい花園の天使の嘆きといった
おもむきのあるもので初演以来、イタリア国中で
大評判となり、彼は王立オペラ音楽学校の
副校長としての栄誉を得た。
しかし丁度そのころ、彼は両親を失い妻は致命的な
病いに倒れ、幸せな状態ではなかった。

ドニゼッティは46歳のころから頭痛に悩みだし、
翌年に最後のオペラを上演以後、神経性まひで
療養生活をおくり、亡くなる前年にそれまで
住んでいたパリから故郷のベルガモに戻り、
半年後の4月8日に50年の生涯を閉じた。




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