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...... 2023年04月06日 の日記 ......
■ 《 ロシアの民話 》   [ NO. 2023040601-1 ] sy

【 バレエ組曲「火の鳥」】
         
ストラヴィンスキー,イーゴル 〔露〕
(1882.06.18〜1971.04.06) 88歳
        

          
ストラヴィンスキーは、第一次大戦では、
戦火を逃れて母国ロシアを捨て、スイスに移住した。
さらに終戦後は、演奏の場を求めてフランスへ移り、
そこで、画家のピカソや作家のコクトーとの交流を
深めたが、この時期の作風は革新的なものから、
古典的な手法に変わった。

1938年、長女を結核で失い、翌年には妻と母を
相次いで病で失った。
第二次世界大戦から逃れることもあって、
ハーバード大学の招きで、単身アメリカに渡り移住した。
翌年、画家のヴェラと再婚し、新たな人生を歩き始めた。

二度の大戦で居住地を変えたが、作風も大きく変わり、
自分にとっての新たな音楽を追い続け、そこから
独自のものを作り続けていった。
その探究心は、死の直前まで衰えず、病床でも
作曲を続け、最愛の妻が見守るなか、52年前の
4月6日にニューヨークで88歳の生涯を閉じた

彼は、社会的活動を全く好まず、音楽団体の
世話役や会長にも就任したことがなかった。
故国の革命にも無関心だったし、自身の創作を
妨げられることを避けた人生だった。

ストラヴィンスキーは生涯に10作以上の
バレエ音楽を作曲した。
その最初の作品が27歳のころに作曲した
ロシアの民話にもとづくバレエ音楽「火の鳥」で
1910年にパリのオペラ座で、ディアギレフの
ロシア・バレエ団によって初演された。

絢爛たる舞台とストラヴィンスキーの色彩豊かな
音楽によって、パリ楽界を魅了し、
圧倒的な成功をおさめた。


夜の闇をさまよっていた王子イワンは、
銀色のリンゴの木に実っている黄金の実を
ついばんでいる火の鳥を捕らえた。

火の鳥は光り輝く羽根を1枚抜いて王子に与え、
許しを乞う。王子は火の鳥を放してやった。
やがて夜も白みかけ、古城が見えてきた。

13人の美しい乙女たちがやってきて、リンゴの木を
揺さぶり、黄金の実で遊んでいるところにイワンが
現われ、一番美しい乙女が彼にリンゴの実を贈った。

夜があけると、その城は魔王カスチェイの
住み家であることがわかった。
カスチェイが怪物どもを従えて登場し、
イワンを魔法にかけようとするが、王子の
手にしている羽根のために効き目がない。

そこへ火の鳥が飛んできて、カスチェイの不死の
生命が秘められている卵を王子に教えた。
イワンがこれを地べたにたたきつけると、
カスチェイと怪物どもは滅び、魔の城も消え失せ
乙女たちは救われた。イワンはそのうちの
最も美しい乙女(実は王女)とめでたく結ばれた。

後に、作曲者自身が6曲からなる
バレエ組曲「火の鳥」を演奏会用に編曲している。

1,序奏         
2,火の鳥とその踊り   
3,王女たちの踊り    
4,カスチェイ王の魔の踊り
5,子守歌        
6,終曲         



(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) レオポルド・ストコフスキー    
           ♪ 私が聴いた音源 ♪




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