 【 交響的変奏曲 Op. 78, B. 70 】 ドヴォルザーク,アントニン 〔チェコ〕 (1841.09.08〜1904.05.01) 62歳 脳溢血
 「交響的変奏曲」は1877年の作品で、 ドヴォルザークが教会オルガニストの職を離れ、 作曲に専念するようになった36歳の年でだった。
ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」の 影響が指摘される作品だが、民族色豊かで、 多彩な変奏技巧が凝らされた、ドヴォルザークの 変奏曲中最も優れた作品である。
オーケストレーションが完成したときは「作品38」が 与えられたが、その年の12月2日に初演されたときは、 「作品40番」に変更されている。
その後、約10年間はなぜか演奏されず、1887年の 3月6日にドヴォルザークの指揮で行われた、スラブの 演奏会で大きな反響を受け、当時イギリスの公演を 控えていたウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の ハンス・リヒターにこの作品を演奏するよう依頼し、 その公演は成功を収めたこともあり、 翌年に「作品78」として、ジムロック社から出版された。
ハ長調の主題には自らが書いた男声合唱の旋律が 用いられていて、主題の後、28の変奏曲が続き、 小節数が全曲でおよそ四分の一を占めるという、 壮大な終曲で曲は閉じられる。

(管弦楽)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ボフミル・グレゴル ♪ 私が聴いた音源 ♪
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