 【 ピアノ五重奏曲 ヘ短調 Op. 34 】 ブラームス,ヨハネス〔独〕 (1833.05.07〜1897.04.03) 63歳 肝臓癌
 ブラームスは、ピアノと弦楽器のための五重奏曲を 1曲しか残していない。 彼の室内楽曲の中でも傑作としてあげられる ヘ短調は推敲を重ね、形態もいろいろ変えたため、 完成までに6年を要した。
最初は、2つのチェロを使った弦楽五重奏曲として 書いたが、その後2台のピアノ・ソナタの形に直した。 しかし、シューマンの妻クララから 「作品は素晴らしいが、2台のピアノのためには 内容から無理で、変更したらどうか」 との手紙を受け取り、さらにピアノ五重奏に変更した。
力強さと威厳をもそなえた第1楽章、 柔和で抒情的でシューベルトを思わせる第2楽章、 北国的な感じで、生き生きとしたスケルツォの第3楽章、 ゆるやかな序奏をおいた第4楽章は、 暗く神秘的でシューマンを思わせる。
この曲は、プロシアの王女アンナに捧げられた。 その際、2台のピアノ用の楽譜の原稿を 彼女に譲ったところ、先輩の作曲家の作品の原稿を 愛していたブラームスに、モーツァルトの ト短調交響曲の手稿を贈られたという。
1868年3月24日にパリのエラール音楽堂で初演された。 第1楽章 Allegro non troppo 第2楽章 Andante un poco adagio 第3楽章 Scherzo: Allegro 第4楽章 Finare: Poco sostenuto - Allegro non troppo

(ピアノ)オレク・ワイセンベルク (四重奏)ハーゲン弦楽四重奏団 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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