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...... 2023年03月08日 の日記 ......
■ 《 劇的交響曲 》   [ NO. 2023030801-1 ] sy

【 劇的交響曲「ロメオとジュリエット」Op. 17 】
       

          
ベルリオーズ,ルイ・エクトル 〔仏〕
(1803.12.11〜1869.03.08) 65歳
                
ベルリオーズは24歳の無名のころ、有名な
女優ハリエット・スミッソンに心を奪われた。
絶望的な恋は、創作力への刺激となって働き、
生まれた曲が「幻想交響曲」と 抒情的モノドラマ
「レリオ、または生への回帰」である。

30歳のとき、両親の反対にもかかわらず
2人は結婚したが、そのときの立ち会い人の1人が、
すでに有名だったリストだった。

しかし、7年後には別居生活に入り、
国外の演奏旅行には、歌手のマリー・レチオを
伴うようになり、後に彼女とは再婚した。

1854年にハリエットの死、その8年後にマリーの死、
さらに5年後にハリエットとの間の子どもの
ルイが死に、ベルリオーズは孤独感をつのらせた。

リストの好意で行なわれたオーストリア、ドイツ、
ロシアの演奏旅行が最後となり、一生を
波瀾の多い戦いのうちに過ごしたベルリオーズは、
154年前の3月8日に苦悩に満ちた
65年の生涯を閉じた。

「幻想交響曲」を書いてから10年ほど後に
書いたのが劇的交響曲「ロメオとジュリエット」で、
ベルリオーズ36歳のときだった。

彼の美学を作品の上に主張したこの作品の
タイトルには、「シェイクスピアの悲劇による合唱、
独唱、および合唱によるレチタティーヴォの
プロローグつき劇的交響曲」と書いている。

曲は交響曲だが、独唱、合唱を含み、それに巨大な
管弦楽の表現力を動員して「ロミオとジュリエット」の
悲劇を交響楽的に表現している。

作品はシェークスピアが描いた愛の悲劇の
「ロメオとジュリエット」の運びを浮き彫りにする
仕組みになっているが、オペラ的要素を
全く含んでいない、ベルリオーズ独自の作品に
仕上がっている。

全曲は90分を超え、声楽を伴った巨大な物で、
7部からなり、それぞれに標題があたえられている。
        
第1部 序奏                
第2部 キャピュレット家の饗宴       
第3部 愛の場面              
第4部 愛の妖精の女王マブ         
第5部 ジュリエットの葬送         
第6部 キャピュレット家の墓地におけるロメオ
第7部 終曲                
            
叙事的性格を強め、また夢幻的情緒を
さらに強く表出しようと試みている。
歌詞は、はじめベルリオーズ自身が散文で
書いたものをエミール・デシャンが韻文に
書き改めたものが用いられている。

1839年11月24日にコンセルヴァトアールの
ホールで作曲者自身の指揮により、200人の
演奏者によって初演された。
曲は、この曲を書く勇気を彼に与えたパガニーニに
捧げられたが、パガニーニはその翌年の1840年、
この作品のスコアを見ることなく他界してしまった。
        

      
(メゾ・ソプラノ)フローレンス・キバー      
(テノール)  アルベルト・クピード       
(バス)    トム・クラウセ          
(アンサンブル)モントリオール・ボーカルチューダー
(合唱)    モントリオール交響合唱団     
(管弦楽)   モントリオール交響楽団      
(指揮)    シャルル・デュトワ        
             ♪ 私が聴いた音源 ♪




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