【 ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート 2023 】
世界で最も注目されるクラシックコンサートの一つの 「ウィーン・フィル・ニューイヤー・コンサート2023」は 今年も現地から生中継された。
今年の指揮者はクリーブランド管弦楽団の 音楽監督をつとめるフランツ・ウェルザー=メストの 指揮だったが、ニューイヤー・コンサートには 2011年に初登場、その後2013年にも再登場し、 2023年は10年ぶり3度目の登場となった。 今年度の演目の特徴は、演目15曲のうち、14曲が ニューイヤー・コンサート初登場だった。
また、今回はヨハン2世の弟のヨーゼフ・シュトラウスの 作品が8曲も含まれていた。 10曲目の“上機嫌」作品281では、ウィーン少年合唱団に 加えて、ウィーン少女合唱団がニューイヤー・コンサートに 初登場した。
プログラム
第1部
1.「ポルカ・シュネル “誰と踊ろう?” 作品251」 エドゥアルト・シュトラウス:作曲
2.「ワルツ “英雄賛歌” 作品87」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
3.「 “ジプシー男爵のカドリーユ” 作品422」 ヨハン・シュトラウス:作曲
4.「ワルツ “心地よい夜に” 作品488」 カール・ミヒャエル・ツィーラー:作曲
5.「ポルカ・シュネル “元気に行こう” 作品386」 フランツ・フォン・スッペ:作曲
第2部
6.「喜歌劇 “イザベラ” 序曲」 フランツ・フォン・スッペ:作曲
7.「演奏会用ワルツ “愛の真珠” 作品39」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
8.「ポルカ・フランセーズ “アンゲリカ・ポルカ” 作品123」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
9.「ポルカ・シュネル “さあ行くぞ!” 作品73」 エドゥアルト・シュトラウス:作曲
10.「ポルカ・フランセーズ “上機嫌” 作品281」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
11. ポルカ・シュネル “いつまでも永遠に” 作品193」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
12.「ワルツ “まひわ” 作品114」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
13.「鐘のポルカとギャロップ (バレエ「エクセルシオール」から)」 ヨーゼフ・ヘルメスベルガー:作曲
14.「オーケストラのための幻想曲 “ アレグロ・ファンタスティック” 作品26b」 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
15.「ワルツ “水彩画” 作品258 ヨーゼフ・シュトラウス:作曲
《 アンコール曲 》
「ワルツ “美しく青きドナウ” 」 ヨハン・シュトラウス2世作曲
「ラデツキー行進曲」 ヨハン・シュトラウス作曲
(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) フランツ・ウェルザー=メスト (バレエ) ウィーン国立歌劇場バレエ学校 (合唱) ウィーン少年合唱団 ウィーン少女合唱団 〜ウィーン楽友協会大ホールから中継〜
【 美しく青きドナウ Op. 314 】
ヨハン・シュトラウス二世 〔墺〕 (1825.10.25〜1899.06.03) 73歳 肺炎
“音楽の都”ウィーンでは、毎年元旦に、 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による ニューイヤー・コンサートが開かれ、その模様は 日本をはじめ、世界各国に生放映で配信されている。
音楽好きのウィーン市民は、ニューイヤー・コンサートを 聴いて新しい年を迎える。 プログラムは、ワルツやポルカといった肩のこらない 楽しい曲目が多く、シュトラウス一族の楽曲が中心である。
ニューイヤー・コンサートを始めたのは、生粋の ウィーンっ子で、ワルツを振らせたら当代一と うたわれた名指揮者のクレメンス・クラウスだが、 最初のコンサートは1939年の大晦日のことだった。
その後第二次世界大戦の影響で空白があり、 定期的に開催されるようになったのは、終戦の年、 1945年の大晦日〜翌1946年の元旦からである。
敗戦の痛手からまだ回復していなかったウィーン 市民の心に、希望の灯をともそうと開かれた演奏会は、 クラウスの願い通り、ウィーン市民を元気づけ、 復興への活力となった。
現在では世界中の音楽愛好家の注目する 催しとなっている。
第2の国花ともいわれている「美しく青きドナウ」は 毎年アンコール曲として演奏される。
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