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...... 2022年12月23日 の日記 ......
■ 《 田園 》   [ NO. 2022122301-1 ] sy

【 交響曲 第6番 ヘ長調 Op. 68 】

ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン 〔独〕
(1770.12.16〜1827.03.26) 56歳
          

             
ベートーベンは、耳の病気が不治のものとなってから
以前にも増して自然を愛するようになった。
自然は彼の最も良き友となったのだ。
煩わしい社交界から離れ、美しい森や、緑の田園を
散策しながら創作にふけるとき、彼は喜びを
しみじみと味わったのであろう。

自然に対する愛と、感謝の気持の中から生み出された
「交響曲第6番」は、ベートーベン自身が
「田園交響曲」と呼び「運命」とならんで人気のある作品だ。

ベートーベンが28歳のときに耳の異常を感じ、次第に
聞こえなくなり、ますます悪化したことから32歳の年に
2人の弟に宛てて書いた遺書が
「ハイリゲンシュタットの遺書」として知られているが、
「第6番」はその6年後に、遺書をしたためた
ハイリゲンシュタットでごく短期間のうちに書かれた。

「第6番」は「第5番」とほとんど同時期に、双生児のような
かたちで誕生していて、この2つは相反し、対照的な
性格はあたかも電気がその反対の性質のものを
呼ぶようだと言われている。

「第5番」が男性的だとすれば、「第6番」は女性的といえ、
前者はきわめて集中的に凝縮されたものなら、
後者はあふれて流れ出るともいえる。

標題音楽ではないが、各楽章にはその楽章の内容を
説明する題を付けていて、ベートーベン自身が、
「絵画よりも、はるかに感じの表出を」と書いている。

     第1楽章「田舎に着いたときの愉快な気分の目ざめ」
     第2楽章「小川のほとりの光景」
     第3楽章「農夫たちの楽しい集り」
     第4楽章「雷雨、嵐」
     第5楽章「牧人の歌、嵐の後の喜びと感謝に満ちた気持」

第5番「運命」と第6番「田園」は、1808年
12月22日にウィーンのアン・デル・ウィーン劇場で、
ベートーベンの作品だけの発表会において、
彼自身の指揮で初演された。

ベルリオーズはこの曲を好み、よく研究したと
いうことであるが、やがて標題音楽の誕生の素因となって、
20数年後に「幻想交響曲」が誕生している。

        第1楽章 Allegro ma non troppo 
        第2楽章 Andante molto mosso
        第3楽章 Allegro
        第4楽章 Allegro
        第5楽章 Allegretto



(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮) カルロス・クライバー       
           ♪ 私が聴いた音源 ♪



【交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」】は、12/22に掲載





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