【 歌劇「ウィリアム・ラトクリフ」】 キュイ,ツェザル 〔露〕 (1835.01.18〜1918.03.26) 82歳 脳卒中 ハイネ,ハインリヒ 〔独〕 (1797.12.13〜1856.02.17) 58歳
天才詩人のハイネは、225年前の12月13日に ユダヤ人を両親にデュッセルドルフで生まれた。
後にキリスト教に改宗し、34歳のときフランスに 亡命、ドイツとフランスの2つの国で生きたが 1856年にパリのマンモルトル世を去った。
彼は40歳のころから、眼病、頭痛、麻痺などが 起こり、病魔と闘いながらの生活だった。
豊かなロマン的詩心をもったハイネの詩は、 多くの作曲家によって作曲されているが、 ハイネの「歌の本」の詩によるシューマンの 作品は有名である。
ロシア国民楽派(力強い仲間)(五人組ーバラキレフ、 リムスキー=コルサコフ、ムソルグスキー、ボロディン) の一人として活躍したキュイも1968年に ハイネの悲劇に基づく4幕の歌劇 「ウィリアム・ラトクリフ」 を完成させている。
翌年にペテルブルクのマリインスキー劇場で 初演されたが、成功とはいえなかった。 しかし、ロシアの作曲家を非常に高く評価していた リストは、この上ない賛辞をおくっていた。
「ウィリアム・ラトクリフ」 は、ハイネの青年期の 1822年に書いた悲劇で、スコットランドを舞台に 血生臭い2世代にわたる男女の愛憎劇の 作品となっている。
ちなみに、イタリアのマスカーニが書いた 歌劇「グリエルモ・ラトクリフ」が最も知名度がある。
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