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...... 2022年12月10日 の日記 ......
■ 《 カトリック神秘主義 》   [ NO. 2022121001-1 ] sy

【 トゥーランガリーラ交響曲 】
       
メシアン,オリヴィエ 〔仏〕
(1908.12.10〜1992.04.28)84歳
            

          
現代フランス作曲界の前衛的大家ともいえる
メシアンは、フランダース系の英文学者であり、
シェークスピア物のフランス翻訳者として知られ、
大学の教授だった父と、プロヴァンス生まれの
女流詩人を母との間に、114年前の12月10日に
南仏アヴィニョンの地に生まれた。

11歳でパリ音楽院に入学し、11年後に諸課目に
1等賞をとって終了した。
その後は教会のオルガニストとして、パリ音楽院の
教授として多くの弟子に多大な影響を与えながら、
作曲活動も続け、多くの作品も残した。

メシアンの初期の作風は、ドビュッシーの
影響を受けているが、その後独自の
「移調の限られた旋法」「添加価値」「逆行不能のリズム」
などの新しい方法を考え出した。
拍子記号をもっていても、「無拍子音楽」の場合が多く、
作品はカトリック神秘主義に支配されている。

メシアンの初期から中期の総決算ともいえる
代表作の「トゥーランガリーラ交響曲」は、1946年から
2年かけて作曲されたが、それまでとはがらりと
作風を変え官能的・肉感的で異教的ですらある。

クーセヴィツキー財団を通じて、ロシア出身の
アメリカの指揮者、作曲家、コントラバス奏者の
クーセヴィツキーが1924年から1949年にかけて
ボストン交響楽団の常任指揮者を務めていたときに
委嘱した作品である。

それぞれ標題をもつ第10楽章からなる雄大な
愛の讃歌で、オーケストラの楽器編成も、
ピアノと電子楽器、オンドマルトノの他に、多種他用の
打楽器や鍵盤楽器を含んでいる。

第1楽章 導入部      
第2楽章 愛の歌 第1   
第3楽章 トゥーランガリーラ
第4楽章 愛の歌 第1   
第5楽章 星の血の喜び   
第6楽章 愛の眠りの園   
第7楽章 トゥーランガリーラ
第8楽章 愛の展開     
第9楽章 トゥーランガリーラ
第10楽章 終曲       

トゥーランガリーラの意味はサンスクリット(梵語)で、
「愛の歌」あるいはリズム型の名称、あるいは女性の
名前として存在する言葉である。

1949年12月2日、ボストンのシンフォニー・ホールで
レナード・バーンスタインの指揮、ボストン交響楽団により
初演されたが、この曲はボストン交響楽団のために
作曲されたものである。

日本初演は、来日中のメシアン立ち会いのもと、
小澤征爾の指揮、NHK交響楽団によって、
昭和37年7月4日(水曜日)に東京文化会館で
行なわれ、NHKテレビを通して放送された。



(ピアノ)イヴォンヌ・ロリオ    
(オンド・マルトノ)ジャンヌ・ロリオ
(管弦楽)マリインスキー劇場管弦楽団
(指揮) チョン・ミョンフン    
       ♪ 私が聴いた音源 ♪




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