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...... 2022年11月10日 の日記 ......
■ 《 クラブサン曲集 》   [ NO. 2022111001-1 ] s

【 第2オンドルより「蝶々」ニ短調 】
       
クープラン,フランソア 〔仏〕
(1668.11.10〜1733.09.11) 64歳
         

           
クープラン家は、約一世紀にわたり優れた音楽家を
多数生み出した点で、ドイツのバッハ家と比べられる。

代々、音楽を職業としたクープラン家の最大の
作曲家であるフランソア・クープランは、
354年前の11月10日にパリで生まれた。

晩年10年間の生活については、あまりよく
知られてなく、早くから健康を害していて、生地で
64年の生涯を終えたが、詳しいことは分からない。

その音楽も、価値が本当に再認識されるように
なったのは、今世紀に入ってからである。

当時の音楽家はルイ十四世や十五世の
ヴェルサイユの宮殿に仕える、
宮廷クラブサン奏者やオルガニストたちだった。

クープランも「王室オルガニスト」の称号を
持っていて、“太陽王”ルイ十四世の厚い信任を
受け、晩年の王の憂鬱を慰めるために作曲し、
自らクラブサンを受け持って王の前で演奏した。

クラブサン作曲家として有名な伯父の
ルイ・クープランと区別するために、
彼は「大クープラン」と呼ばれていた。

十七世紀後半から十八世紀の第1四半世紀
までのフランスでは、クープランを中心として
クラブサン音楽が栄えた。

ハープシコード、チェンバロと同じ楽器の
フランス風の呼び方をクラブサンというが、
クープランはフランス・クラブサン楽派の
頂点にたっていた音楽家である。

クープランのクラブサン曲には、美しい詩的な
標題をもつ27のオルドル(組曲)が含まれている。
バッハの組曲のように、一貫して奏くための
ものではなく、一つ一つの曲が独立して
取り出されて演奏され、クラブサンのもつ
一種独特の優美さと華麗さを表していて、
彼の作品は完全にロココ的で、
珠玉の逸品といえるものだ。

第1巻 第2組曲の最後を飾る曲の「蝶々」は、
16分の6拍子という珍しい拍子の曲で、
鮮やかな転調の中に飛び交う蝶々を
思わせて美しく可愛い曲である。



(チェンバロ)ケネス・ギルバート
       ♪ 私が聴いた音源 ♪




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