【 フルート・ソナタ集 】 フリードリヒ・ヴィルヘルム二世 〔独〕 (1712.01.24〜1786.08.17) 74歳
第3代プロイセン王のフリードリヒ二世は フルート演奏をはじめとする芸術的才能の持ち主で ロココ的な宮廷人らしい万能ぶりを発揮した。 学問と芸術に明るく、哲学者のヴォルテールと 親密に交際し、自ら書を著し哲人王とも呼ばれ、 功績を称えてフリードリヒ大王と尊称されていた。
ドイツにジャガイモ栽培を広げたことでも 知られている。
フリードリヒ二世の父は芸術を解さなかったが、 母ゾフィーは芸術家気質で音楽も好んだ。
フリードリヒ二世は母親似でクヴァンツにフルートの 手ほどきを受けて習熟、演奏会を開くこともあった。 宮廷には当時の第一級の音楽家が集い、 大バッハの次男のカール ・フィリップ・エマヌエル・ バッハがチェンバロ奏者として仕えていて、 父の大バッハをフリードリヒ二世に紹介している。
フリードリヒ二世は作曲もし、「フルート協奏曲」 「フルートのための通俗低音付きソナタ」など 膨大な作品が伝わっているが、作品目録はなく、 はっきりしたことはわからない。
「フルート・ソナタ集」は「第261番」が収められた ディスクがあるので、作品はかなりの数のようだ。
すべてのソナタが3楽章形式で、第1楽章は 緩徐楽章で、第2楽章、第3楽章と進むに連れて テンポが早くなっていく。
国王として精力的にプロイセンの強大化に努めた フリードリヒ大王は、激務のために体を壊し リウマチ、歯痛、胃痛、痔、発熱、痛風などに 苦しめられ、236前の8月17日に74歳で世を去った。
《 プロシア王四重奏曲 》 は 8月18日に掲載
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