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...... 2022年08月15日 の日記 ......
■ 《 最後の管弦楽曲 》   [ NO. 2022081501-1 ] co


【 ヴァイオリンとチェロのための複協奏曲
             イ短調 Op. 102 】

         
ブラームス,ヨハネス〔独〕
(1833.05.07〜1897.04.03)63歳 肝臓癌
         
ヨアヒム,ヨーゼフ〔洪〕 
(1831.06.28〜1907.08.15) 76歳    
           

            
十九世紀後半のドイツ最大のヴァイオリニストの
ヨアヒムは、ハンガリーのプレスブルク近郊の
キトゼーで生まれ115年前の8月15日に
ベルリンで76年の生涯を閉じた。

7歳でデビューし、12歳のときにメンデルスゾーンの
ピアノ伴奏で演奏会も開いている。
しかし、同じハンガリー生まれで、20歳年上の
リストには好まれなかった。

彼の演奏は、最良の古典的なものに裏付けされ、
威厳のある平静さを保った傷のない技巧をもっていた。
ヨアヒム弦楽四重奏団を組織し、古典時代の作品の
演奏にすぐれ、次代のドイツのヴァイオリニストに
大きな影響を与えた。

ブラームスとヨアヒムは青年時代に無二の親友だったが、
「ヴァイオリンとチェロのための複協奏曲」を
書き始めるころは、不和になっていた。
そこで、ブラームスはヨアヒムの意見を求め、
不和の解消に努めた。

後にヨアヒム四重奏団のメンバーとなった、
チェリストのハウスマンとの意見の交換もあり、
この曲は完成し、初演はブラームスの指揮、ヨアヒムの
ヴァイオリンとハウスマンのチェロで行なわれた。

ブラームスはハイドンやモーツァルトの交響曲の
影響を受けて作品11の「セレナード」で初めて
管弦楽の世界にはいった。
そして、作品102のこの複協奏曲で終わりを告げた。

高度の技巧をヴァイオリンとチェロに要求している
この協奏曲は、呼吸の合った二人の独奏者の
演奏により、質実で威厳に富んだ作品となる。

アール川に臨んだ部屋の窓からベルンの高地の
なんともいえない美しい氷河の景色、アルプスの
威風堂々とした風光を眺めながら書かれたこの曲は、
抒情的で秘めた情熱がただよう力作である。

         第1楽章 Allegro
         第2楽章 Andante
         第3楽章 Vivace non troppo



(ヴァイオリン)ヤッシャ・ハイフェッツ
(チェロ) エマヌエル・フォイアマン 
(管弦楽) フィアデルフィア管弦楽団 
(指揮)  ユージン・オーマンディ  
        ♪ 私が聴いた音源 ♪





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