【「マンフレッド」序曲 0p. 115 】
シューマン,ローベルト・アレクサンダー〔独〕 (1810.06.08〜1856.07.29) 46歳 肺炎
シューマンは1844年の暮、健康上の理由で 長く住んでいたライプチヒからドレスデンに居を移した。
45年は主として器楽の作曲が進められ、 「ピアノ協奏曲イ短調」や「第2交響曲」を作曲している。
そして47年には劇音楽に興味が向けられていった。 オペラ「ゲノフェーファ」を完成し、「ファウスト」への 音楽を書き始めている。
「マンフレッド」への音楽もこの年の夏に書き始められ、 序曲は10月に完成したが、全曲の完成は11月に なってからだった。
全曲の初演は、1852年6月13日に ワイマールにおいて、リストの指揮により行われた。
人生のいろいろな悩みに、いつも悩み続けていた ロマン的な人間マンフレッドに共感をおぼえ、 バイロンの劇詩「マンフレッド」を主題としていて、 序曲と15の場面から作られた。
標題楽的にこの詩の物語りを扱ったのではなくて、 シューマンが感じたマンフレッドの姿を、 純粋器楽の形をかりて音楽にしている。
普通の二管編成より金管がやや多いのが特徴で、 3本のトランペットによる和音吹奏が、重要になっている。
クロマティック進行が多いのが特徴の 序曲は、オーボエの悲痛な旋律が印象的で、 単独で演奏されることが多い。
(管弦楽)NHK交響楽団 (指揮) ゲルト・アルブレヒト ♪ 私が聴いた音源 ♪
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