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...... 2022年05月23日 の日記 ......
■ 《 ただ一つのオペラ 》   [ NO. 2022052301-1 ] o

【 オペラ「フィデリオ」Op. 72 】
          
ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン〔ドイツ〕
(1770.12.16〜1827.03.26) 56歳
           

            
「フィデリオ」は、ベートーベンが完成した唯一の歌劇で、
彼の精神がきわめて明瞭にきざまれた、
自身の生きた記録として重要な作品とされている。

勇敢で愛情深いレオノーレの姿は、ベートーベンの理想の
女性像を最も典型的にあらわすものとして注目される。

ベートーベンは最初のスケッチを仕上げてから、再訂
3訂を経て現在の決定版を完成するまでに、19年の間
この歌劇を手がけていた。

第1訂は、ナポレオンの軍勢が戦勝を重ねてウィーンに
迫りつつあった1805年11月20日に、戦乱騒然たる中で
初演されたが3日で公演は打ち切られた。

2幕ものに改められた第2改訂版は翌年上演され、
かなりの好評をえたが、決定的な評価を得るまでには
いたらなかった。

それから19年後にこの歌劇を上演する機会が
あたえられたベートーベンは、またも改訂に
とりかかった。
宮廷歌劇場の監督兼座付詩人のトライチュケが
ベートーベンと共同して台本を改訂し、1814年
5月23日に現在版の初演に至った。
すでに聴覚異常をきたしていた作曲者自身の
指揮による第3初演は、非常な好評によって迎えられ、
ようやく輝かしい成功を得た。

ベートーベンは題名を「レオノーレ」とするよう主張したが、
興行的な見地から受け入れられず、後に彼も
「フィデリオ」の題に納得したという。

3幕からなる歌劇は、スペインのセビーリヤ近くの
刑務所を舞台に、その所長ドン・ピツァロの手で
地下牢に閉じ込められた政敵フロレスタンの
妻レオノーレが男装してフィデリオと名乗り、
番ロッコの部下となり、夫が暗殺される
危機に臨み、身をていして救出。
夫の旧友の大臣の手でピツァロは罰せられる。
一同は正義と愛を讃え、明るく幕となる。

4つの序曲とレオノーレのアリアや囚人の合唱など、
有名な曲がある。




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