【 序曲「コリオラン」Op. 62 】 ベートーベン,ルードヴィヒ・ヴァン 〔ドイツ〕 (1770.12.16〜1827.03.26) 56歳
力強く劇的な、演奏会用序曲「コリオラン」は、 1807年の初めに作曲された。
ウィーンの宮廷秘書官で、法律家であり 詩人でもあった、ハインリッヒ・ヨーゼフ・コリンが 1802年にウィーンで上演した5幕ものの、 古代ローマの将軍コリオラヌスの悲劇「コリオラン」が 大当たりし、その戯曲が作曲の動機となっている。
作曲した年の3月に予約演奏会で初演され、 コリンに献呈された。
コリオランは、プルータルクの英雄伝に出てくる 紀元前五世紀ごろのローマの英雄で、 本名はケイアス・マーシャスといったが、彼は ただ1人で、コリオーライの城を攻め落としたので、 コリオラヌスと呼ばれるようになった。 ドイツ語読みにすると、コリオランとなる。
コリオランは、ローマが共和体制になった折に 政治上の意見の相違から国外追放となった。 そこで、隣国の将軍となりローマに攻め寄せたが、 謀殺されてしまった。
この筋はシェイクスピアが1607年に発表した 戯曲「コリオレーナス」に使われた。
(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (指揮) ブルーノ・ワルター ♪ 私が聴いた音源 ♪
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