 【 ピアノ四重奏曲 第1番 ハ短調 Op. 15 】 フォーレ,ガブリエル 〔仏〕 (1845.05.12〜1924.11.04) 79歳
 近代フランスのもっとも偉大な作曲家の ひとりにあげられるフォーレは三重奏曲以上の 室内楽曲を6曲作曲した。 弦楽四重奏曲が1曲ある他は、 全てピアノを加えた編成をとっている。
「ピアノ四重奏曲第1番ハ短調作品15」 1879年 「ピアノ四重奏曲第2番ト短調作品45」 1886年 「ピアノ五重奏曲第1番ニ短調作品89」 1906年 「ピアノ五重奏曲第2番ハ短調作品115」 1921年 「ピアノ三重奏曲第2番ニ短調作品120」 1923年 「弦楽四重奏曲ホ短調作品121」 1924年
フォーレの作品は晩年に向かうにしたがって、 内部に沈潜し、表現が地味になってゆくが、 初期の34歳のときに書いている、 「ピアノ四重奏曲 第1番」は、楽想ののびのびとした うららかさ、音楽的に無理のない展開、ピアノの ヴィルトーゾ風の書法による演奏効果など、 万人に好まれる要素を多く含んでいる。
長いユニゾンや突然の転調といった音色や 調性上の実験的な試みが多くされている。 作曲の翌年の2月14日に国民音楽協会の コンサートで初演された。
この作品を書いた2年前に、ヴィアルド家の娘の マリアンヌと婚約したが、一方的に婚約を破棄され、 傷心の時期があった。 ヴィアルド家は当時の名士たちが多く出入りしていて、 日曜日には音楽会が催されていた。 フォーレはヴィアルド家で、多くの作品を書いている。
その後、裕福な実業家のカミーユ・クレール一家と 親しく交際するようになり、愛情と理解に包まれた 環境で初期の傑作を作曲している。 「ピアノ四重奏曲 第1番」もその中の1曲である。
第1楽章 Allegro molto moderato 第2楽章 Scherzo, Allegro vivo 第3楽章 Adagio 第4楽章 Allegro molto

(ピアノ) 野原みどり (ヴァイオリン)千葉純子 (ヴィオラ) 松実健太 (チェロ) 菊池智也 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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