 【 ピアノのための小品「オデオン」】 ナザレー・エルネスト 〔ブラジル〕 (1863.03.20〜1934.02.04) 70歳 溺死
 ブラジルのショパンといわれているピアニストで 作曲家のナザレーは、幼いころからショパンを 愛する母親にピアノの手ほどきを受けた。
10歳のときに母親は亡くなり、その後も ピアノと作曲を学んだ。 ナザレーは、一生をリオ・デ・ジャネイロで過ごした。
23歳で結婚をし、子どもにも恵まれたが、 1917年に娘がインフルエンザのため病死し、 1929年2月1日に妻が亡くなってから、 ナザレは徐々に鬱病がひどくなった。
子どものころ怪我をした耳の障害も悪化し、 保護施設に入ったが、1934年2月1日に保護施設を 抜け出し行方不明になった。 4日の午後、森の中の滝で変死体となって発見された。 (滝つぼの中とも滝のほとりとも・・・)
ピアノのための小品の「オデオン」は リオ・デ・ジャネイロの映画劇場の名前だが、 ここで、ナザレーがピアニストとして 活躍していたころに作曲した代表作である。
1909年の開館した「シネマ・オデオン」は 知識人や上流階級の人々が多数出入りする劇場で、 彼のピアノを聴きにシネマ・オデオンの サロンに行くことは、一つのファッションとなるほど 大変な人気だった。
ヴィラローボスも同じ時期にこの劇場の楽団で、 チェロを弾いていた。

(ピアノ)館野泉 ♪ 私が聴いた音源 ♪
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