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...... 2022年01月15日 の日記 ......
■ 《 神への昇華 》   [ NO. 2022011501-1 ] ch

【 世の終わりのための四重奏曲 】

メシアン,オリヴィエ 〔仏〕
(1908.12.10〜1992.04.28) 84歳  



メシアンは熱烈なカトリック信者で、しばしば創作の
意想そのものが、カトリック神秘主義を根ざしている。
この四重奏曲は、ヨハネ黙示録第十章から
啓示を受けて作曲され、全8楽章の各楽章に
キリスト教的標題をつけている。

「本来、6日間の天地創造の後の神の
安息日である〈7〉は完全な数字であるが、
この7日目は永遠の中にのびてゆき、ついには
不朽の光明、永遠の平和を意味する〈8〉となる。
これがこの曲を8楽章にしたゆえんである」
と、説明している。

「現代の克服」を願うこの四重奏曲 は、終末近くの
上昇する音型のように、「神への昇華」をもって完結する。

第1楽章 水晶の礼拝式               
第2楽章 世の終わりを告げる天使のためのヴォカリーズ
第3楽章 小鳥の深淵                
第4楽章 間奏                   
第5楽章 キリストの永遠性に対する頌        
第6楽章 7つのトランペットのための狂乱の踊り   
第7楽章 世の終わりを告げる天使のための虹の混乱  
第8楽章 キリストの不死性に対する頌        

メシアンの初期の作風は、ドビュッシーの影響を
受けているが、彼の音楽の技術的特色は
リズム概念の使用にある。
「附加された音価」、「増減されたリズム」、
「逆行不可能のリズム」、「リズム・ペダル」の
4種類が数えられ、この曲でもしばしば用いられている。
また、5度4度構成の和声と、その半音ずらした
積み重ねによって、曲に新鮮な魅力をあたえている。

第二次大戦中メシアンはドイツの捕虜になり、
収容所内で構想を得て作曲されたのが、バイオリン、
クラリネット、チェロ、ピアノで演奏される
この四重奏曲で、1941年1月15日に初演された。



(演奏) ヘブリディーズ・アンサンブル
         ♪ 私が聴いた音源 ♪





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