[PREV] [NEXT]
...... 2021年12月29日 の日記 ......
■ 《 準国歌 》   [ NO. 2021122901-1 ] v

【 歌曲「海行かば」】

信時潔 〔日〕
(1887.12.29〜1965.08.01) 77歳



信時潔は明治20年12月29日に、大阪で
牧師の子として生まれ、幼少より賛美歌に親しんだ。

東京音楽学校で学んだ後、文部省在外研究員として
渡欧し、作曲とチェロを研修した。

帰国後は、東京音楽学校の教授として指導する傍ら、
音楽の教科書の編纂にも係わった。

昭和17年に日本芸術院会員、
昭和38年に文化功労賞を受賞している。

カンタータ、歌曲、ピアノ曲など、多くの
作品を残したが、昭和40年8月1日、
心筋梗塞のため東京で77年の生涯を閉じた。

「海行かば」は、『万葉集』に出ている大伴家持の
長歌の一節に、信時の身上である、素朴、雄渾、
荘重な曲をつけたものである。

昭和12年NHKの依頼により、総理大臣その他
顕要な地位にある人が放送で講演をする場合の
テーマ音楽として作曲したものだった。

昭和18年12月、文部省と大政翼賛会では、
この曲を儀式に用いることに決め、「君が代」に
次ぐ準国歌の役割をし、戦争末期のラジオ放送で、
玉砕を報道する大本営発表のニュースの
テーマ曲にも使われた。

信時としては、軍国主義に利用されたことに
抵抗できなかったことを恥じたといわれる。



海行かば

海行かば 水漬く屍
山行かば 草生す屍
大君の 辺にこそ死なめ
かへりみはせじ
(長閑には死なじ)





...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: