【 8つの前奏曲 】
メシアン,オリヴィエ 〔仏〕 (1908.12.10〜1992.04.27) 84歳
現代フランス作曲界の前衛的大家ともいえる メシアンは、フランダース系の英文学者であり、 シェークスピア物のフランス翻訳者として知られ、 大学の教授だった父と、プロヴァンス生まれの 女流詩人を母との間に、113年前の12月10日に 南仏アヴィニョンの地に生まれた。
11歳でパリ音楽院に入学し、11年後に諸課目に 1等賞をとって終了した。 その後は教会のオルガニストとして、パリ音楽院の 教授として多くの弟子に多大な影響を与えながら、 作曲活動も続け、多くの作品も残した。
メシアンの初期の作風は、ドビュッシーの影響を 受けているが、その後独自の「移調の限られた旋法」 「添加価値」「逆行不能のリズム」などの 新しい方法を考え出した。 拍子記号をもっていても「無拍子音楽」の場合が多い。
28年から29年に書かれたピアノ曲の 「8つの前奏曲」は、メシアン20歳頃作られた。
この作品についてメシアンは、私はまだ私の人生を 変えてしまうことになるリズムの研究には 手をつけていなかった。 私は鳥を熱愛していたが、まだ鳥の歌声をどのように 記譜したら良いのか分らなかった。 けれども、私はすでに一音一色彩の音楽家だった。
また、この作品についてメシアンは、 前奏曲の標題の裏には、色彩の研究が秘められている。 そして、第6前奏曲の「苦悶の鐘と別れの涙」が 示唆する悲しい物語は、すみれ色やオレンジ色や 黄色の豪奢な飾りの中に、包み隠されている。 とも述べている。
1、鳩 2、悲しい風景の中の恍惚の歌 3、軽やかな数 4、過ぎ去った瞬間 5、夢の中の触れ得ない音 6、苦悶の鐘と別れの涙 7、静かな嘆き 8、風に映える陰
(ピアノ) イヴォンヌ・ロリオ ♪ 私が聴いた音源 ♪
|
|